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推論のはしごをあなたはのぼっていないか

『推論のはしご』という言葉がある。

 システムリーダーズという研修で習った言葉だ。その勉強会は3日間缶詰で行う。その中に色々なキーワードがでてくる。『推論のはしご』はその中の一つで、最も印象に残っていて研修を受けたあとも日々頭に浮かび上がってくる。

 簡単にこの言葉を説明する。これは、思い込み、決めつけ、バイアスという言葉に近いニュアンスで、この人の今の発言からするときっとこういうことを言うのだろうなとか、この人は口を開いたら文句を言っている、だから、これも結局文句だろうなと、最初の言葉で勝手に聞き手が結論を決め、推論をし話し手が話した瞬間聞き手は自分でゴールを予想するという考え方だ。

 この言葉をはじめて聞いたとき、なんと見事な表現だ、俺、めっちゃしてるってなった。あらためて、みてみると他の人もほとんどの人が多かれ少なかれやっている。

 例えば、私が、鶏の餌を4袋購入して餌を入れておく倉庫にいれておいたから使ってね、とある人に説明しようとして「ごめん、鶏のな、、、」と言った瞬間相手が「あっ、ごめんごめん、俺やってなかったよな糞の掃除しとくわ」と答えた。いやいや、ちゃうねんときっちり説明したが、これが代表的な『推論のはしご』彼は一気に登ってしまった。

 彼には、いつも鶏小屋の掃除を頼んでいるのだが、何回か言わないとやってくれない。だから私がひとたび鶏という言葉を発すると、しまった掃除してない、これ言われるとなるのである。だから、そうじゃないのにはしごをのぼり言わなくてもいい落ち度を私に露呈してしまったのだ。

 これが『推論のはしご』だ。本来これは、自分があがっていないかを、自分をみつめるためにやるものなのだが、相手が今あがったなというのをゲーム感覚でみてみるのは割りとわかりやすい。

 さて、あなたのパートーナーや仕事仲間、家族が『推論のはしご』を登っていないかチェックしてみて、そしてそれを我が身にも置き換えてみて。

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