気取れる評論家、冷色される社会
誰でも評論家を気取れるので、世の中はつまらなくなっていく。評論家とは物事を正しく見ようとするものだが、同時にそれは、物事の種明かしをして白けさせるものでとある。それは盛り上がりとかエンタメとか楽しさとは相性が悪く、冷静でノリが悪くて心が動じないことである。
よりによって、そんな評論家がカジュアルになってしまった現代は、評論家らしい「悪癖」が十分に発揮される大舞台となっている。別に、評論家だって人間だから、物事を楽しんだり盛り上がったり、いつでも冷静じゃないことだって普通な