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建築家住宅に見る回遊性と収納力の関係性

住宅設計における相反する回遊性と収納力の関係性について考えてみたいと思います。

魅力的な建築家住宅の回遊プラン

弊社でも新築のオープンハウスを開催した際、内覧者の反応が良いのは回遊性のある平面プランです。家事動線や帰宅時の動線において2方向から通り抜けが出来ることに魅力を感じてもらうことがよくあります。子供たちまとめはグルグルと走り回っています。

回遊性を取ることで収納力は減る

建築家住宅において回遊性プランは魅力的であると話をしましたしかしながら、収納力は減ることになります。これは回遊性と収納力は相反する関係にあるからです。回遊性を取ることで行き止まりがなくなります。行き止まりのところには通常物が置けるのですがその点置くことができなくなるからです。

住宅は倉庫ではない

そもそも住宅は物置き場ではないということをまずは考えなければなりません。住宅は人が快適に過ごす場所であり動線や空間性など重要なは魅力的な生活空間を造ることです。収納が多くあることが魅力的な住宅ではありません。

収納を増やせばものも増える

これは人間の習性ですが、パソコンのクラウドデータでも容量をいくら増やしても必ず一杯になります。住宅の収納も同じです。容量を増やしたところで必ず収納が一杯になります。収納をいくら造ってもキリがありません。収納が足りないではなくこれは人間の習性です。

物が多いのではなく捨てられないだけ

設計ヒアリングの際に持ち物を確認させてもらうのですが、人によって物の量は千差万別です。ものが多い人からはとにかく収納が欲しいと言われます。しかしながら、物が多い人に掘り下げて話を聞くと数年、あるいは数十年使っていないものも多々あるという話になります。ということは、物が多いのではなく物が捨てられないということです。

まとめ

現代住宅や建築家住宅を最大限活かした住宅づくりを進めることを強くお勧めします。従来型の住宅のような家づくりを進めても意味がありません。現代的で魅力的な住宅を勉強し見直すことをやってみてください。

建築家と建てるデザイン住宅

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