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サツマイモ植える

サツマイモの苗をを植えた。
菜園歴は20年弱。以前は市民農園借りて頑張ったこともあったけれど、いまは猫の額ほどの自宅の菜園コーナーで細々と野菜を作っている。
しかしサツマイモを作ったことは今までなかった。
けっこう場所をとりそうなのと、自分も家族もさほどサツマイモを食べないからだった。
でも昨今の世界情勢の中、少しでも主食にできる作物を自分でも作っておいた方がいいのではないかという気がしてきた。

園芸店に行くと数種類の品種の苗(芋づる)が10本ずつ束ねて売ってあった。
しばし悩んだ結果、あまり名前を聞かないけれど一番手頃な「高系14号」というのにした。
帰って調べると、高知で生まれて西日本でメジャーな品種らしい。鳴門金時も仲間なんだとか。

今どきはサツマイモも例にもれず、まずは甘いことが重要視されているようだ。
お芋は主食というよりおやつ扱いなのでそうなるのだろう。
自分としては毎日食べても飽きないような、おかずと一緒に食べられるような、少し優しい味のお芋が欲しいとこだが。

沖縄の新民謡に『芋の時代』という曲がある。
お母さんが大鍋で炊いてくれた熱々のサツマイモを、家族みんなが笑顔でフーフーしながら食べている、そんな幸せな光景が歌われている。
クラガー、百号、イナヨーとか、芋の品種名も出てくる。

水田の少ない沖縄ではずっとサツマイモが主食として人々の命を繋いでいた。
沖縄に限らず、九州や他の地域でも似たようなものだったのではないか。
サツマイモが中国→琉球→薩摩→西日本と海を超えて渡ってきたところでは、人口がぐんと増えたそうだ。
当時の人々にとっては、お芋さまさまだったに違いない。

戦中戦後の食糧難を経験した年配者の中には、その時食べたサツマイモが不味くて、芋嫌いになったという方もいる。
当時はとにかく収量を上げるために不適切な育て方をしたり、寝かせずに食べたりして、実際美味しい芋ではなかったらしい。
でも『芋の時代』にも出てくる沖縄百号というその芋は、沖縄できちんと育てれば味が良くて人気もあったそうだ。

いずれにしても、そんな昔の品種はもう手に入らない。
今も品種改良は進んでいるけれど、おやつ用のみならず、主食にして美味しいお芋を作る研究も進んでいることを望みたい。

サツマイモ作るには、肥料は特に要らず、痩せ地の方が出来るくらいで、苗が根付いたらあとはほっとけばいいみたいである。
すごくないですか?
テキトーに植えた10本の苗、秋の収穫がいまから楽しみなのでした。

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