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落ち梅と甘夏の皮のジャム

庭の梅がそろそろ収穫期。けっこう大粒の実をつける紅さしと言う品種で、今年はありがたいことにたくさん成っている。

ただ悩ましいのは実が熟すのが一様ではないこと。庭に出るたびに2個3個と熟した実が落ちているのだが、木全体ではまだ硬い実が混じっているので、漬けるにはもう少し待ちたいところ。

とりあえずここ3日くらいで落ちてた梅を、甘夏の皮一個分と合わせてジャムにする。
甘夏の皮は2、3度煮こぼして苦味を抜き、梅は一度だけ軽く茹でて、合わせてハチミツ、砂糖を入れて、途中で種を取り除いて煮る。

梅はとにかく酸っぱいので気をつけないと砂糖を使いすぎてしまう。あまり甘くしないで料理にも使えるようにしたい。

同時進行の別鍋で、やっぱり徐々に熟す実を都度取って冷凍しておいたブラックベリーと、先日の苺ジャムと合わせてこれまたジャムにする。

熟した生の梅はよい香りがして、齧ると酸っぱくて甘くないスモモのようである。
今年は少し種をよけてそぎ切りにして冷凍してみることにした。夏の飲み物の氷代わりとか、スムージーの材料にいいかもだ。

萩産甘夏の中身もキリッとした酸味があって好きである。

先週たまたま萩に行く機会があった。

武家屋敷の白壁からのぞく夏みかんの木、典型的な萩の風景だ。
萩の特産でもある夏みかんの栽培は、明治維新で失業した萩のお侍さんたちの困窮対策として始まった。当時この「ナツダイダイ」は珍しくてなかなかいい収入になったらしい。
ただし今栽培されているのは昔の夏みかんではなく、ほとんどが甘夏に置き換わっているそうだ。
甘夏でもけっこう酸っぱいと思うけど、昔の夏みかんってどんだけ酸っぱかったんだろうか。
甘い果物がもてはやされる昨今だけど、先人たちが大事に育ててきた昔ながらの酸っぱい果物も大事にしたいものである。

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