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ペアリングで味わうことの楽しさ

先日、彩食絢美流ダイニングデザインの手島麻記子さんが主催するオンライン晩酌会に参加してみた。

晩酌会の内容は、「江戸の酒と江戸&日本産チーズのペアリング」を、ゲストである豊島屋本店16代当主吉村俊之社長とチーズプロフェッショナル協会の坂上あきさんのお話を聞きながら、当日宅配で届いたものを参加者が一緒にペアリングして楽しむというものだ。

私はこの講座を紹介してもらって即決で申し込みをしたのだが、理由は3つある。

①日本酒が好き
②チーズが好き
③オンライン旅行(当日食べ物が届く)がしてみたかった。

家にいながら、大好きな日本酒とチーズが届く。それを食べながら江戸を感じられるなんて!このチャンスを逃してはいけない!!と思い、聞いたその場で申し込みを完了させた。

先に届いた日本酒とチーズと対面。

あーーーー。テンションがあがるー!!!

ちょっとだけ。食べないから。ちょっとだけとチーズを開けてみる。これ絶対美味しいわと思う匂いがさらに私のテンションをあげた。

待ち遠しい。晩餐会のスタート時刻18時が。

待ち遠しすぎるー!!!!

わくわくドキドキの18時少し前。zoomで初めて手島さんとお会いすることができた。優しく声をかけてくれる手島さん。初めましてなのだが、そのウエルカムな声かけが緊張感をとってくれた。お話の仕方や気遣いがとても素敵な方だ。

晩餐会は、純米吟醸酒「金婚 江戸酒王子」の乾杯からスタートした。
甘酸っぱいちょっと変わったお酒だ。私の中ではマッコリっぽい。うーん。これはあまり好きではないなあ。

手島さんの話では、東京神田が日本酒の聖地と呼ばれているそうだ。古本屋さんがたくさんある素敵なまち。というイメージだったのだが、まさか日本酒の聖地とは。更に、豊島屋本店16代当主吉村俊之社長のお話を聞いて納得できた。豊島屋さんの歴史は、424年前からはじまる。関ヶ原の合戦前、豊臣秀吉の時代である。初代の十右衛門さんが鎌倉海岸(現在の神田橋付近)で酒屋兼一杯飲み屋をはじめたそうだ。上方から仕入れたお酒は、樽で運ばれておりその樽を販売することで儲けがあったため、なんと大人気商品白酒は原価で販売して大人気だったようだ。なんと十右衛門さま。酒屋兼一杯飲み屋なんて、憧れの角打ちではないですか。江戸の皆さんも、角打ち愛してたんだなー。

豊島屋さんは、関東大震災のあとは酒蔵のみで一杯飲み屋さんは辞めていたそうなのだが、なんと今年、以前お店のあったところの近く神田錦町に今年の7月に居酒屋を復活されて、当時江戸の皆様に愛されていたおつまみ「味噌田楽」も味わえるらしい。

コロナが落ち着いたら、絶対訪れたいお店だ。

お酒の歴史と江戸文化に触れたあとは、いよいよペアリングだ。ペアリングの前にまずは、今回届いている豊島屋さんの3種類のお酒を味わって、お酒とともに届いていたシートに点数をつける。
普通が3、すごく好きが5というように、こんな感じなら何点。という点付け方法を手島さんがわかりやすく教えてくれる。

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江戸酒王子はあまり好きではなかったけど、美味しいのは美味しいから3。金婚十右衛門はめちゃくちゃ美味しかったから5。金婚上撰は、うーん。普通かなぁあー。
3?

金婚というお酒の名前の由来は、明治天皇が銀婚式を迎えられる頃に金婚までお元気で仲睦まじくという思いからだそうだ。それだけでも素敵な話だが、明治神宮や神田明神に納められている唯一のお酒がこの金婚上撰だそうだ。神様のお酒。
確かに神社で飲むお酒という感じがする。

続いて、チーズプロフェッショナル協会の坂上あきさんから日本産チーズが頑張っているというお話を聞いた。
坂上さんのチーズに対する情熱と愛を感じさせるお話ぶりにぐっと引き込まれた。

チーズとお酒のペアリングがいよいよスタートする。 

3種類のチーズと先程の3種のお酒を合わせていく。まずはチーズ単体で味わって、次にお酒と味わう。両方の美味しさが増す組み合わせがペアリングの成功。どちらかの味を落とすのなら、ペアリングは成立しない。手島さんのお話になるほどと納得した上で、早速はじめた。

チーズを一口。

あーーーー。これすごい。坂上さんが神様のようだ。
私こんな美味しいチーズ私食べたことがない。

那須高原 今牧場 チーズ工房さんのりんどう
https://ima-farm.jp/product/rindo/
長野県 アトリエドフロマージュさんのブルーチーズhttps://www.a-fromage.co.jp/shop/products/detail.php?product_id=8
東京渋谷 CHEES STANDさんのリコッタチーズ
https://fcd.cheese-stand.com/?pid=51963629

どれも美味しくて、単体で全部食べてしまいそうになった。アブナイアブナイ。

チーズとお酒を一緒に口に入れて味わい、参加者のみんなで答え合わせのように点数をつけていく。みんな全国の色んな場所にいるのに、一緒の場所にいるかのようだ。同じものを食べて飲んで、感想を伝え合って。こんな楽しい時間はない。オンラインは貴重な機会をくれた。

そして、ペアリングは私に衝撃の結果をもたらした。単体で飲んだ時は、金婚十右衛門がNo. 1だったのに!
最高だったのは、神様のお酒。「金婚上撰」!!

美味しい。チーズとあわせると最高美味しい!!

もう一つ驚いたのは、最初ちょっと苦手だった「金婚江戸王子」が、ブルーチーズと合わせた時にこれ美味しい!!と思ったことだ。

ペアリングおそるべし!!

お酒と食事ってこんな風に味わうと楽しいし、美味しくいただけるんだ。

また日本酒を飲むのも楽しくなる!もうこれはわくわくが止まらない!!

楽しかった2時間のペアリング晩酌会はあっという間に終了してしまい。さみしいなーと思っていたら、手島さんの素敵な企画「放課後タイム」が用意されていた。

大好きになった神様のお酒は熱燗にすると、更に味わいが変わって美味しいとのこと。そのまま瓶で燗にする方法を教えてもらい、ダッシュで台所へ。
なんだか料理教室のような楽しさだ。

しかし、普段熱燗をしない私。いったいこれはどれぐらい温めたらよいものか。

またダッシュでパソコンまで行って、勇気を出して手島さんに聞いてみた。

オンラインでのやりとりなのに、本当に楽しい。

熱燗を手にしてパソコンに戻ると、放課後タイムは、豊島屋の16代当主吉村社長以外は皆さん女性が残っていた。

女子のこういうところが好きだなー。コミニケーション力の高さ。楽しむ姿勢!

16代へ質問されている方の質問がまた楽しかった。内容は16代が普段飲まれるお酒について。

そうそう!それ!私も気になってました!

最後の最後まで楽しい晩酌会でした。
何よりペアリングの魅力と出会ってしまったこと。
また更に食事の時間の幸せが増えます!!

素敵な企画を実現してくれた、手島麻記子さんへ大感謝です!!
https://www.saishokukenbi.com/

この記事の写真は、手島さんに許可をとってお借りしました。



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