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コーラの空き瓶を拾った子ども時代

 今のコロナ休校中、子どもたちはどう過ごしているんだろう、そんな話をしていたら、元カレさんはぼそっと。

 オレ、夏休みとか、コーラの空き瓶拾ってた。大きなガラスの瓶は30円になった。だから必死でコーラの空き瓶を探した。空き瓶を集めてメロンパンを買って食べてた。

 そういえば、彼の指の先は短い。足も短い。成長期に栄養が足りてなかったのかな、ふとそんなことを思った。

 今、会社の寮に入れてもらえて、2食ついてて、ホント夢みたいだ。大阪に転勤してからの生活、毎朝6時に起きて会社の食堂でご飯をたべ、始業は9時なのに7時半に会社について、定時であがって、また寮の部屋に帰ってご飯食べて(お酒も飲まず)寝る。大阪に転勤したのはいわゆる「左遷」だろうと、本人談。でもくさらず「大阪支店で何ができるか」考えている、と。

 オレ高卒。オレより学歴がある大卒の人たちのほうが給料も高いしみな出世していく。でも世の中そんなもんだし。

 私の泣き言をひとしきり聞いて、それとは全然関係ない話として語った彼の大阪での生活。

 あなたのようの強い人に私はなれない。あなたのような強い人にはホントに価値がある。結局もう一回つきあいたい。それはいいよ、と。しかしでも彼は彼の大阪の生活がある。「別に他に女性がいるわけではないがおれにできることはすごく少ない。もともと人と一緒にいるのは苦手だ。電話も苦手だし、毎日だれかとふれあいたいとかない。これまでの人生もずっとひとりで生きてきたし、これからもそうだと思う。東京に帰ってきたら連絡するけど、苦しいからって電話するのはできるだけやめてほしい。」

 会っている間、その間ではとても誠実で気配りして、私への気持ちも十分わかる。で、それ以上を求める自分が贅沢すぎるのもわかる。

 この「元彼氏⇒彼氏」の支えがあっても自分が保てるのかわからない。

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