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イモムシとふうちゃん

体験に来てくれたふうちゃんが、死んじゃったイモムシを見つけて迷いなく手に乗せた。
「ほら!イモムシさんだよ!」と明るく言っていたので、死んじゃっているのに気づいていないのかな?と思っていたのだけど「しんじゃったんだね。あおむしさんだったのかな?」と死んでしまっていることもわかっているし、今は色が変わってしまっているイモムシがかつてはあおむしだったのではないかと言いながらもずっと大切そうに手に乗せていた。

その姿は愛おしそうにも見えるほど。
ずっと片手に乗せてあちこち行ったりしていた。

するとふと芝生の上にイモムシを置いて、遊び始めた。


「イモムシさん置いたんだ」と言うと「うん」と頷くふうちゃん。

私「なんで置いたの?」
ふうちゃん「ねむいかもしれない」と答えたふうちゃん。


そして、しばらく遊んでいるとまたふと「あれ?イモムシさんどこだっけ?」と探し始めた。


みんなで探して、「ここだ!」と見つけると葉っぱを2枚優しくかけたのだ。

「どうして葉っぱをかけたの?」と聞くと「あったかいかなーとおもって」


普通に遊んでいたのに、あの葉っぱいつの間に持っていたんだろう…と私は思っていた。


保育が終わった後に、子どもにとって「あったかい」ってなんだろう。と漠然と思ってお母さんに聞いてみた。
お母さんが改めてふうちゃんに聞いてくれた。



「おふとんかけないとさむいからね。だって、みんなそうするでしょ。」
そして、芝生の上に置いてあげた理由は「げんきになりたいっていってたからだよ。いっぱいねたらげんきになるでしょ?だからおいたの」


答えはどれもシンプルなものだった。


「元気になりたい」という相手の思う先を感じて、自分なりに考えていっぱい寝たら元気になると思ったから芝生の上に置き、布団をかけないと寒いからかける。



相手のために自分に出来ることを考えながら遊んでいたことに驚きを隠せなかった。



言葉なくいろいろなものを理解し(しようとし)、相手が自分の思う先行けるように、自分ができることをする。

自分の気持ちが相手の上に置かれるのではなく、自分の気持ちの上に相手の気持ちが置かれている感じ。





子どもは誰かが幸せになることが自分の幸せなんだなって思うんです。


子どもの世界はシンプルで優しい。





大人の私たちの幸せってなんだろう。





のこのこでは、子どもの世界をもっと知りたい!子どもを通して自分の気持ちを知りたいという仲間を募集しています^_^


体験の際はこちらにご連絡ください
nokonokonoko2022@gmail.com

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