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ズボラバイリンガル教育

バイリンガル教育というやつは、
親のサポートが必須らしいんですが、
適当にほったらかした割には、
まあまあな仕上がりになったトリリンガルの娘と、適当な親(わたし)の話をします。


娘の父親 
ドイツ語、スペイン語、英語話者。
(離婚済み、ドイツ国内遠方暮らし)

わたし 
日本語、英語、(雰囲気)ドイツ語話者。

娘、もうすぐ12歳(ドイツ生まれ育ち)
日本語、ドイツ語、英語を話し、
最近スペイン語学習を開始。
(わたしと娘はドイツのとある町で二人暮らし)


ややこしい。

唯一ルールは、
元夫と娘はドイツ語
わたしと元夫は英語
わたしと娘は日本語

なので、皆で暮らしていた時は、
三言語が飛び交うカオスでありました。


元夫が仕事で留守がちだった上に口数の少ない人で、わたしと娘が強めに日本語でわちゃわちゃしていたこともあり、彼女はドイツにいながら日本語優勢という珍しいパターン。

更に離婚が決まり、日本に帰国したわたしと娘。
約一年間、日本の田舎でのびのび暮らしている内に、そこの方言完全マスターするくらいには馴染んだのですが、家族会議の結果、またドイツに戻ることに。

ちなみに日本にいた1年は、ドイツにいるパパとしょっちゅう話したり、ドイツのこども番組を日常的にみせていたけれど、現状維持はしても発展はなく。少し忘れかけたりも。

ドイツに舞い戻って3年が経ち、さあそろそろ日本語が弱くなってきたかと思いきや、

YouTube!
NetFlix!
Amazon Prime!
Nintendo switch!

これらが娘を掴んで離さない。
もちろん全部日本語。
便利な世の中です。

好きな絵師さんのpixiv眺めて、
ゼルダの伝説ピコピコして、
呪術廻戦の五条悟に入れあげて。

ついでにいうと、うちのAlexaは日本語しか話せないので、オージー訛り強めなわたしの彼氏は、しょっちゅう「わかりません」と冷たく突き放されている次第。

猫も日本語に反応しますが、喋るのは猫語。



ちゃんとした「バイリンガル教育」は、
多言語環境で子育てしてる知識の深い方々が、丁寧かつわかりやすく解説してくださってるので、ネット上あちこちで見つかりますが、

メソッドはいろいろ、
人生いろいろ、
こどももいろいろ、
というわけで。

ズボラかつ適当なわたしのメソッドは、


1. 幼少期→アンパンマンとしまじろう神

アンパン最強!やなせ先生ありがとう。
しまじろうは、ここぞと教育感出してくれるので、マナーやルールを学ぶのに最適。

あとは、とにかく歌えよ歌え、たまに踊れ。
娘はマッキー(槇原敬之)めっちゃ歌ってました。



2. 学童期→ドラえもん、しんちゃん、おしり探偵、ねこねこ日本史、そしてジブリは忘れずに

しんちゃんって下品呼ばわりされるけど、それ昔の大人向けのマンガ時代じゃなくて?周りを傷つけず、やさしくておもろくて最高やん、しんのすけ。しんちゃんとドラえもんは長編がまたよいのだよ。

そしてジブリの英才教育、大事です。
ブルーハーツをインストールしたのもこの頃ですね。大事です。


3. 思春期→なんかいろいろ勝手に観てます

最近の流行りや、自分の推しがいかに尊いか、面白い動画やyoutuber、いろいろ教えてくれます。日本で流行ってる曲とか、へーいいやん、とわたしも一緒に楽しんでいます。

漢字書くのが無理でも読めればよし。
パソコン、スマホで正しい漢字がうてればよし。
AIが簡単にやっちゃうやつはやらんでよし。
日本語でしっかり挨拶、謝罪できればよし。


え、テレビに子守させてる典型的なダメ親…
ゲームさせまくってるバカ親…
どのへんがメソッド…


そうなんですよ、否定しません。
でも、ものすごく語彙力が増えるし、表現もナチュラルだし、話題も増えるんですよねえ。自然に会話を進めるYoutuberさんや、しれっと難しい言葉や最近の流行りをぶっこんでくるアニメ。言語だけでなく文化を学ぶにはまたとない最高の教材ではないかと。あと単純に一緒に観ると楽しいし面白い。

まあ、結果、ドイツ育ちだと言うと驚かれるほどのただのアニヲタが育っているなら、それでよかろうと思うのです。何より楽しそうだし。

好きなことがあるって最強です。

だから、娘にはアニメもYouTubeも、コマーシャルさえも全部暗記するくらい全力で観ろ、とだけ言ってあります。受動的やなく能動的に、全部そっから学べ、で盗め、おもろいところ教えてくれ。

勉強、片付けなど、やらなければいけないタスクをこなしていれば、基本時間を好きなように使っていいと思っているので、特に視聴時間や制限時間などは決めたことがありませんが、割と自分で時間を決めたりしているので、自主性を尊重してみるのもひとつかなと。もちろん最低限のルールは大事ですけどね。

というわけで、
これを読んで、少し気が楽になる人がいたらいいなあと。

バイリンガル教育って、なんか肩肘張っちゃう響きじゃないですか。どちらもバランスよくとはいかないし、個人差もあるし、何より親次第みたいなこと言われがちだから、ますます肩肘ガチガチになっちゃうみたいな。

無理をすることもないし、
たとえば日本語に興味ないならやらなくていいし、強制するものでもないし、

TVやYoutubeばかりみせて反省、とかしなくていいし、何が教材になるかだってそれぞれだし、

とにかく、みんな頑張ってるんですよ。
ただでさえ勝手の違う外国暮らしで、言語だの文化だのがミックスして大忙しなバイリンガルキッズをお持ちのお父様、お母様。

割と適当でもどうにかなるし、
どうにでもなるので、
心配しすぎず、無理せずいきましょう。

そういえば、
三言語環境で混乱していたのか、
娘が話し出すまでに、そこそこ時間が掛かったのを今、思い出しました。混乱ついでに水はアグア、とか言い出して、スペイン語やぞそれ、くらいのカオスでした。

あの頃は、複数言語でセミリンガルにならないかしらと心配したり、滑舌が悪いから、と幼稚園の先生に言語療法士とのセッションを薦められたり、そんな心配しなくてよかったのに。


ほんと、案ずるよりなんとかです。


最近は、人生のバイブルとしてスラムダンクは絶対に読ませたいわたしと、ハイキューしか勝たんとかいう娘の攻防戦が続いてる、そんな感じです。

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