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正統的周辺参加について

本記事について

G's ACADEMY 脳内アウトプットしてみた編 Advent Calendar 2023の11日目の記事。

正統的周辺参加とは?

正統的周辺参加(Legitimate Peripheral Participation, LPP)とは、学習の新たな視点を提供する理論。人工知能研究者レイヴと人類学者ウェンガーによる書籍「Situated Learning」(1991)において主張された言葉。
学習を単なる情報の取り込みではなく、コミュニティへの積極的な参加を通じてアイデンティティが変容していくプロセスとして捉えること。

なぜ正統的周辺参加という言葉に注目したのか?

G's ACADEMYの卒業生を観察していると起業はもちろん、卒業後にコミュニティを立ち上げたり、立ち上げたコミュニティに後輩が関わる方ことがよくある。
その様子が、新参者が経験あるメンバーとなり、最終的には古参となる過程を捉えた正統的周辺参加のプロセスに当てはまるのではないかとふと思い、G'sに限らず、コミュニティの中でどんな経緯でそうなっていくのか興味が湧いたため。

そういうコミュニティってどんなところ?

そういったコミュニティを見ていると,立ち上げは新参者かもしれないが、古参だけが中心的な意思決定者などリーダー的な存在とは限らず、そのコミュニティの参加者全員が周辺参加者として一定の権力を有しつつ、活動に貢献しており、新参者や古参に限定せず、参加している全員で互いに何かを学び合っているように見える。

関わり方は様々

正統的周辺参加の提唱者のウェンガーは、正統的周辺参加を取り巻く理論を発展させ、新参者が古参になっていくだけではなく、多様な軌道が描かれることを明らかにしている。
前述したコミュニティも、全員が中心に集まってきて古参になっていくというより、中心にいなくても周辺で何かしら関わっている状態や他のコミュニティとの接続を行っている状態、やがてコミュニティを離れ新たなコミュニティを立ち上げたり、そこへ参加し、元のコミュニティでの経験を活かしていくなど関係性は様々だ。

まとめ

コミュニティに関わっているメンバーは自己のアイデンティティをコミュニティと共有し、相互作用を通して共に学び合いながら成長している。コミュニティに関わった経験が、コミュニティメンバーに持続的かつ意義深い学びと成長の機会を提供している。
これからもそんなコミュニティに関わり、その中の人々がどのような軌道で関わっていくのか自分も動き続ながら観察を続けていきたい。

G'sメンバーが立ち上げ&所属するコミュニティ

Aratana
山口県周南市に新たなコミュニティやチャレンジをする人たちが集まれる場所を作りたい、という思いで山口出身のG's卒業生3名が立ち上げたコワーキングスペース。

https://camp-fire.jp/projects/696343/activities/530502?fbclid=IwAR10uH0y2WxFyF8eE9K8syca-3EkvplOTW3FTLUFcN_UB8LyaHBSt6Ltqmk

High5
High5はAmeliasという女性起業家支援のアクセラが実施している互助会で、5名でグループを組み、毎週1時間オンラインで集まり、お互いの事業の進捗をシェアするプログラムを参考に、起業家に限定せず、G'sのOG5人で始めた熱いコミュニティ。

大人が学ぶxx史
何となく学生の時にやり過ごしてしまった歴史をもう一度ちゃんと学びたい、何だかプログラミングと歴史は似ていると思った人々が集う歴史の勉強会。歴史に限定せず、文化人類学verも時々開催している。

他にももっとたくさん隠れコミュニティが存在しているはず…見つけたらここに追加していきたい。

以上

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