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泣きたい時に読む小説「流れ星、そして君は」vol.2

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前回のお話 ↓


第1章 10年前の約束


その黒猫を見て、ふと私は10年前のある日のことを思い出した。

私が6歳の時の出来事だ。

友達ができてまだ日が浅かった頃、近所に住む涼太くんと遊ぶようになった。

涼太くんは私と同じ年の6歳。男の子らしく明るくて活発な性格。すぐに仲良くなった。

その日もいつものように、近所の公園で一緒に遊んでいた。

ジャングルジムを駆け回ったり、砂場でお城を作ったり。

「ねぇ、美緒、あそこ行こうよ」

遠くを指さす涼太くん。

小高い山がある。よく子どもたちが遊びに行く場所だ。

「うん!いいよ!」

私もそこで遊ぶのが大好きだ。

景色がきれいで、街を一望できる。

二人で手をつないで山へ向かう。

途中、自転車に乗っている、知り合いのおばさんが通りかかった。

「危ないから気をつけて行きなさいよ」

おばさんが声をかけてくれた。

「はーい!」

涼太くんは元気よく返事をする。



山の中腹にある展望台までたどり着いた。

ここから見渡す景色が好きだ。

遠くに見える街と、近くの家々。

緑がいっぱいの素敵な場所だ。

「わー、きれい!」

思わず声が出る。

「ね、美緒も好きだよね。この景色」

「うん!」

私たちはしばらく景色を眺めていた。

「ねぇ、美緒」

涼太くんが真剣な表情で話しかけてきた。

「なに?」

「僕、大人になったら美緒をお嫁さんにしてあげる!」

えっと思って顔を上げる。

まさかの告白にドキドキが止まらない。

「お嫁さん?」

「あ、うん!ずーっと一緒にいようね」

まだ6歳の子どもながら、涼太くんの真剣なまなざしに心を打たれた。

「う、うん。約束する」

涼太は恥ずかしさと嬉しさで顔が赤くなる。

「よし!じゃあ、ここで流れ星見て、永遠の約束だ!」

涼太くんが空を見上げる。

でも、白昼に流れ星なんてないだろうなぁと思っていたら

「あっ、ほら!見えた見えた!」

「ほんとだ!」

ちょうど一筋の流れ星が見えた。

信じられないくらいの偶然だった。

今思うと、あれが流れ星だったのかは定かでない。

「よし、これで約束は決まりだ!」

涼太くんが嬉しそうに言う。

私もとても幸せな気分になった。

それからしばらく、展望台から街を眺めていた。

いつまでもこうしていたいなぁと思うほど、気持ちいい時間だった。



そろそろお家に帰ろうかなと二人で相談しているとき

「あれ?もうこんな時間?」

辺りはすっかり薄暗くなっていた。いつもならもう家に帰っている時間だ。

「はやく家に帰らないと!」

涼太くんが慌てた表情で言う。

お母さんに心配をかけることになる。

「うん、早く帰ろう!」

二人は少し慌て気味に家路を急いだ。



「こっちの方が近道なんだ。この道を通れば早く着くよ」

涼太くんが崖沿いを通る細い小道を指差した。

確かに直線距離で家に近いという意味では正しい。

でも、ここは道も細くて怖いし、転ぶと危ない。

そう思った私がためらっていると

「大丈夫だから!ほら!」

先に進んでいく涼太くん。

仕方なく私もあとを追った。

「ちょっと待って!涼太くん!」

止まってくれることを願うが、涼太くんは足早に進んでいく。

私は涼太くんの後ろ姿を追いかけた。

「まってー!」



泣きたい時に読む小説「流れ星、そして君は」vol.3
第2章 突然の別れ へと続く…

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