朝は、一旦外へ出ることにしている。
ベランダで空を眺め、グラデーションに驚き、
もう２度とこの空を見ることはないのだと、
いつも思う。
万華鏡を覗き込む時と同じ、
胸の高揚。儚く頽れる、いや常時変貌していく景色への痛み。
今日も朝を迎えた、起き上がることができた。
と思う。それは喜び。

まずは大きな喜びからの気持ちの変容も忙しないのが私の朝だ。
休日は心が落ち着くまで椅子に座っている。
平日もその方が良いに決まっているが、仕事に向かって準備を始める。

正月休みで実家に帰って来た。
朝起きて外に出てみたら、良い匂いがした。
懐かしい匂いだ。
落ち着く匂いだった。
私は子どもの頃、家を飛び出してばかりだったが、当時はなぜこの匂いに気付かなかったのか。
飛び出すのも良かったかもしれないが、毎日朝の匂いを吸い込んでいたら心に平穏が訪れてまだマシだったかもしれない。

変貌していく景色にも生命の喜びを感じた。
私が起き上がれて喜んでいるように、鳥も虫も風も太陽も喜んでいると思った。

昨日は本当に驚いた。
すぐに揺れの激しかった地域に帰省している友人や同僚に連絡を入れた。
返事をしている間もないだろうに、返事をくれてありがたかった。
家族はテレビを見ていたが、
私は映像を見たら寝られなくなると思って、寝室で２時間ぐらい音楽を聴き本を読んでやっと…寝た。

平穏が戻ってきますように。
ご飯食べてください。
あったかくしてください。
少しでも眠れますように。
ゆっくり深呼吸してください。

本当に微力ながら寄付しました。
日本赤十字社による義援金の受付もありますので（1月2日現在、まだ受付は始まっていません）、そちらも貼っておきます。