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【スーパー銭湯で働いていた時のこと②/銭湯の仕事はじめの話】

おはようございます。
先日の続きです。

「52歳主婦。生まれて初めてスーパー銭湯で働く」
という経験をした、わたし。

実は、当時のわたしは「銭湯が好き」というわけではありませんでした。
求人の内容に「おもしろそう!」という好奇心が湧いた。それだけの直感で、面接に行き、採用いただいたのでした。

わたしの人生の中で、銭湯へ行く機会は
・「家のお風呂が故障したとき」
・「修学旅行」か「社員旅行」での大浴場
という限られた場面でしかありませんでした。
社員旅行の時は、部屋にユニットバスがあれば大浴場には行かず、部屋風呂で済ませていました。

だって、いくら友人や同僚と一緒でも、
浴場に入ってしまうと、他人がそこにいるではありませんか!!(いや、当たり前だけど)
もっと言えば、友人とでさえ、裸で向き合うなんて。。
かなりの抵抗がありました。

働くこととなった地元のスーパー銭湯を利用したのは、家のお風呂が故障した時に1度だけ。
カラスの行水でお風呂を済ませたし、10年以上も前の話だったので、施設の記憶が一切、残っていなかったのです。

が、面接の時にロビーに入って、いきなり、癒されました。

そこは昭和の街並みのつくりだったから。
なんだか懐かしくてホッとする。

入り口からフロントに向かう通路

そして館内は、優しいオルゴール曲が流れており、お湯の香りがロビーに溢れていて。
前職で疲れ切っていた心に、ジンワリとしみました。

面接担当者から
「電話をいただいた時から、この人なら大丈夫と思っていました。声や話し方で分かるんです。採用です。明日からでも来てください」
と、その場で接客研修が行われ、制服を渡されました。

あれよあれよという間に、数日後にはフロントに立っていた、わたし。

ドキドキはらはら、びっくり衝撃、大汗をかきながらのパート勤務が始まりました。

カッコーン。。浴場に響く桶の音。
癒されますよね♨️

仕事の流れは以下の通り。

出勤時間内は、スタッフが1時間交代で動きます。
フロント→浴場及びトイレなど清掃→フロント→清掃(切り替わりに10分間休憩)・・その繰り返し。

フロントでの仕事は、入浴券のもぎり、電話応対、入浴回数券や小物販売、タオルや歯ブラシなど備品の整理整頓、ロビーの拭き掃除など。

浴場での仕事は、使用済みのオケ洗い、洗い場のゴミ回収、主浴槽・副浴槽・露天風呂の水質チェック、脱衣所の清掃、トイレ清掃、入浴されている人の見回り、サウナのマット替えなど。

決まった内容を、繰り返し行うだけ。

だけ、なんですが。

かなりのハードワークでした!


地元のスーパー銭湯は、1996年に竣工。
長く愛されてきた銭湯です。
オープン当時は、1日に2,000人もの来場者で溢れて、おおわらわだったとか。

それから22年経過した時に、わたしが入社したわけですが。
その時には、1日の来場者数は500名〜800名程度でした。
が、それでも市内では賑わっている施設ではあったと思います。

さて、実施研修がいよいよ始まるわけですが。

職場には、オープン当時から勤務しているお姉さまが2名、おられたのです!
年の頃は、古稀(こき)。
しかし、その年を感じさせない動きのキレ!
達者な口調で仕切るバイタリティ!

つまり。。なんですか。
バリバリのお局様でございます。

わたしは、そうしたお姉さま方に食らいついて、仕事を教えていただきました。

「浴場の清掃に入る時は裸足にならんと!ここじゃぁ靴下なんか履いとる時間なんかないよ!」
「時間勝負!頭の中に流れを入れて1時間以内で終わらせるように。でも手を抜いたらいけんよ!綺麗に早く。鉄則」
「桶の洗い方があまい!触ってごらん。まだゴリゴリしとるじゃろ。桶はこうしてスポンジを当てて回しながら洗うんよ」

「もたもたするんじゃないよ!」千と千尋の神隠しの、リンを思い出す。スパルタだけど、愛ある指導で仕事を教えてくれるリン。

超スパルターー!
遠慮なしのご指導!

でも、わたしは、こういうの苦手じゃないんですよね。
むしろ、燃える!
「教えてくださって、ありがとうございます!いたらないところはすぐに教えてくださいね」
と、甘える。甘え切る。

自分の培ってきたノウハウを、全部教えきってくださる精神に感動したんですよね。
この「清掃」という仕事に、ほこりを持っている。

お客様に
「いいお湯だったよ。ありがとう」
と言っていただけることに喜びを感じておられる。
その為に、やり切る姿。

今、こうして思い出すだけでも、涙がでそうなほど胸がいっぱいになります。

そんな様子を見ているお客様に
「よう頑張っとるね。長くここで働いてね。仕事の後はお風呂にも入って帰りんさいよ」
と、ねぎらいの声をかけていただくことが多々ありました。

「はい、ありがとうございます。お風呂、、入ります。今度。」

そうした声をかけていただく場は、多くは浴場で。
わたしは制服を着ているけど、お客様は着ていない(当たり前)。

大浴場へ入る時のあの感じは。
湯気に包まれるのと同時に、たくさんの人のオーラに取り囲まれる。
そんな不思議な体感だったのです。


あぁ、こんな時間になってしまった。
散歩へ行かなくっちゃ!

そういうわけで、続きは、またいつか💐

♨️ ♨️ ♨️ ♨️

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