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インドア・バードウォッチング at 岡田美術館

 岡田美術館の存在を昨年知りました。
 展覧会情報サイトを読んでいたら、気になる展示内容の中に小さく菱田春草の名をみつけ、なにぃ…!と開催場所をチェックするも、入館料と独特のシステムにも驚き、しばし悩むことに。遠いのもなぁ…。
 しかしなぁ…2014年の東京国立近代美術館の菱田春草展を逃してしまった後悔は今もあるし、(2024年は生誕150年と思われ期待している)一点でも是非みたいなぁ…それにテーマにとても魅かれる…ということで、いつ以来だろう?の箱根へ。

☆特別展「花鳥風月 名画で見る日本の四季」(前期/後期ともに2022)

 久々の箱根ということでどうしたって旅行気分は上がり、車窓が楽しい電車、バスの長時間移動はむしろウェルカムぐらいの余裕をみせる。

 はじめて行く場所も新鮮な刺激をもらえます。
 空港ですかの美術館入場口を経て、大きなガラス張り越しの景色の廊下から自動ドアを抜けると一転、静かな暗がりが延々続く展示室、タイミングでは広い室内は貸し切り状態が度々。
大量の美術品に包囲され、不思議な空間にいる気分に。

 展示階では「花鳥風月」に魅かれたくせに、ずいぶん鳥の絵が多いんだなぁ~!と途中のんきな感想でテーマを忘れていたことに気づく。
バードウォッチングを始める以前だったら、あ、小鳥だ。ぐらいだっただろうに、あ、ヤマガラだ!ホオジロガモか?などと名前が出てくるものはさらに楽しい。
大昔からヤマガラはヤマガラ、マガモもマガモ…。著名無名問わず多くの画家に描かれ続け…長い時間様々が変化していくなか、その愛らしさに魅了されてしまう人情は変わらないんだなぁ…。

 春夏秋冬に遊ぶ人々、草花、天体、鳥、虫、動物たち…小犬も猫もいました。季節ごとに展示されていて、説明書きもじっくり読みました。

 前期の鑑賞のみで充分とするつもりでしたが、前期半券提示での後期割引がお得に思えてきてしまい(しっかりしろ)、それに押されて後期にものこのこと。両期通じてたっぷり花鳥風月にまみれ、おめあての菱田春草は数点も出会えました。他にも自分にとっては「新しいお気に入り」がたくさん増え、なかでも田中一村が心に残っていた帰り際、なんと今後の展示予告チラシに大きく田中一村の名。気になるけどもうさすがになぁ~…に
意外な大プッシュが現れます。2023年に岡田美術館は開館10周年を迎えるそうで、その記念展会期中のみ誕生日当日の本人(ペアまで可、要身分証)は入館料無料になるというのです。これは~!…再三のこのこ確定しました。

☆特別展「若冲と一村 -時を越えてつながる-」(記念展第1部/2022.12.25~2023.6.4)

 前回思った館内バードウォッチング感が更にアップ?している印象で、とあるフロア一角は右も左も鳥、鳥、鳥集結。(現在もしかしたら並び方等変わっているかもしれません)
あんなところにいた!も楽しみつつ、あー飛んでいっちゃった…がないのが最大のメリット?ガラス越しでも双眼鏡がなくても、絵画の前にタブレットがあるものについては、説明と拡大図で羽などの細密な技巧が覗けます。田中一村も前回より多い展示を楽しみました。

 敷居高いなぁから始まったけど、みたい展示内容と、思わぬタイミングが重なったこともあり
まさかの3連続となりましたが、コンビニの前売り券も利用したし、脳内で合計額を3で割ってウンウン頷いたりして…、特別展階以外にも常設展示階にもとても多くの貴重な美術品の数々、終わってみれば内容ともども納得の鑑賞デイズとなりました。

 帰りはお堀端に寄って、"アウトドア"バードウォッチングを少し。以前から、近くでみてみたかった、キンクロハジロ達がおでましに!
マッチョ感、鋭い眼光と頭ボサボサを確認して駅に戻りました。

 おでかけの際は最新情報をご確認下さい。


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