てくてく

家族ものがたりと着付け師 知人やお客様から見聞きした、心温まるエピソードや家族について…

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家族ものがたりと着付け師 知人やお客様から見聞きした、心温まるエピソードや家族について綴ったり/ 着付け師着付け講師としての活動を投稿/ のんびり更新ですが、どうぞ宜しくお願いします。 https://www.instagram.com/tekutekukimonomichi/

最近の記事

音声ガイド付き着付け動画について

本日2024年4月16日、着付け動画をリリースいたしました。 YouTubeで一般公開していますので覗いて頂けますと嬉しいです。 一般公開している動画は、長襦袢→着物→名古屋帯(一重太鼓)→袋帯(二重太鼓)の順番で着物を着ています。何の説明もなく、ただ着替えをしているだけの動画になりますが、着付けの流れや手の動かし方など何かの参考になれば嬉しいです。 着付け練習のお役立ちツールとして 着付け練習のためのお役立ちツールとして是非音声ガイド付きの着付け動画をご利用ください。

    • え?もう浴衣の話し???

      皆さんこんにちは。 やっと桜も咲き出して、春を満喫するぞー!!って気分ではありますが、今日は浴衣のお話しです。浴衣は日本の夏の風物詩のひとつ。ジメジメ蒸し暑くてちょっと嫌になる日本の夏ですが、浴衣を着るとやっぱり日本の夏はイイよねって感じます。(※浴衣を着ても全く涼しくはなりませんが…) 実は浴衣や夏着物の新作発表は2月頃で、その頃買付た商品が4月頃入荷してくるのです。ということで、先日届きました!!それはそれはとっても可愛い浴衣や夏着物たち。せっかくですので、半幅帯コーデ

      • 卒入学式のママ着物案内所2

        皆さんこんにちは。 明日から3月、いよいよ卒業式シーズン突入ですね! 2つ前の記事では、どういった着物を卒業式入学式に着用するのかについて初心者さん向けにご紹介しました。今回は実際に「着物を着たい!」と思ったらどんなものが必要になるのかについてご紹介していこうと思います。 レンタルか箪笥の中かまず着物を準備しないといけません。方法としては大きく2つ。 一つは着物レンタルサイトでレンタル注文。 あれこれ必要なものを一つ一つ自分で準備しなくて済むのでレンタルはとってもラク。お手

        • 箪笥に眠っている着物たちをデジタル管理できる着物専用管理サイト

          頭の片隅にずっとある”この着物どうしたらいいの問題”について 「箪笥の着物相談」をお願いしたいとお問合せ頂いたお客様。 処分するものと残すものを分け、残すものは種類(いつ着る着物なのか)と帯との合わせ方を教えて欲しいというご相談でした。 そして、”着物は実家にあるため、実際に手元でお見せすることができない”とのこと。 いつもの着物相談は、ご自宅に訪問して、実際着物や帯などの箪笥の中身を一緒に確認しながらの作業になりますが、今回はそれができないということで、帰省した際にお着

        音声ガイド付き着付け動画について

          卒入学式のママ着物案内所

          一月も晦日。あっという間に年明けから一ヶ月が経ちました。 そろそろ卒業式卒園式のシーズンが近づいてくるということで、お子さんの卒業式卒園式に着物を着てみようかなと検討中の方に向けて、どんな着物を着たらいいのかご紹介していこうと思います。入学式・入園式も同じ考えになりますので是非ご参考になさってください。 まず、着物には普段着とフォーマル着があることをご存じですか? 式典はフォーマル着を着用することになっていますので、訪問着や付け下げを着用されるとちょうど良いかと思います。紋

          卒入学式のママ着物案内所

          着付け師という副業のすすめ

          以前、別のブログで投稿した記事をnoteにも残しておこうと思います。(2021年に投稿した内容を一部修正して投稿しております。) 着付け師という仕事 着付け師とは、その名の通り着物を他者にお着せするお仕事です。"着せ付け"などといったりもします。 雑誌や映像などでモデルさんにお着付けする商業用着付けと、一般のお客様にお着付けする着付けと、大きく分けて2パターンあります。 同じ"着付け"ですが、実はそれぞれ着付けの目的(見せ方)が異なるため、着付けの際に気をつけるポイント

          着付け師という副業のすすめ

          〜”初めの一歩”を踏み出せずにいる方へ〜

          着付け師をしていると着物を通して見聞きするあたたかい想いやエピソードとよく出会う。そんな素敵な出来事・お話しを、私の中だけで閉じ込めておくのは勿体無い。少しでも多くの方にお裾分けできたらな。という思いで始まったこちらの着付け師noteですが、そういえば、着付け師として着物に関わる私自身の想いのようなものをお届けしていなかったと、ふと気がつきました。 着物が日常着であった頃は、自分で着るのが当たり前、着物の着方は親から教わり手順もその人それぞれで、当たり前のように着用していま

          〜”初めの一歩”を踏み出せずにいる方へ〜

          辞める勇気

          今までやってきた事を辞めるのって勇気がいる。 新しい事を始める時も勇気がいるけれど、 きっと、辞める時の方が勇気がいる気がする。 だって、"途中で諦める"みたいで、ネガティブな事のように感じるから。 でも、勇気を出して、やめることにした。 2015年12月。SNSなど全くやった事のない私が、産まれたての着付け師として何かを始めようと、アメブロを投稿し始めました。 なぜアメブロなのか。 理由は、当時の先生がアメブロを書いていたから。 それ以外のツールを知らなかったし、わ

          辞める勇気

          誰も知らなかった、おばあちゃんの想い。

          このnoteは、着付け師着付け講師として働いていると出会う、「家族の物語り」を基に綴っています。 え、いらないよ。ポイ。っとせずに、”おばあちゃんが大切にしていた着物を着てみたい”と、引き取って下さったことに、着物好きの一人としてとても嬉しく思いました。 早速ご自宅にお伺いし、引き取られたお着物たちを拝見。 着物やコートが7着、帯が4~5本くらいだったでしょうか。その他着付け小物類が少しございました。一つ一つ畳紙(着物が包まれている紙の袋)を広げ、この子は何者なのかをご説

          誰も知らなかった、おばあちゃんの想い。

          かたちを変えても そばに置きたいもの

          礼装の際に使用する「袋帯」 私には、ずっと気がかりな袋帯がある。その帯は、銀糸で織られた、袋帯のなかでも格の一番高い黒留袖用の帯だ。つまりは、人生の中でそうそう出番の来ない帯ということだ。 持ち主である母はもう他界しており、仮に自分が使用するとしても、何十年も先になるであろう息子の結婚式の時になるだろう。 さて、どうしたものか。 もう一つ私を困らせているのが、その帯の柄。一般的な正倉院文様や吉祥文様ならそのまま箪笥に眠らせて置くのも手だが、可愛らしい椿の文様なのだ。プ

          かたちを変えても そばに置きたいもの

          結納で詠んだ祖父の歌

          結納式に向かわれるご両人のお着付けをさせて頂きました。 結ばれるお二方だけではなく、ご両家も結ばれ一つに納まることを意味する結納。古来からの日本伝統の儀式ですが、価値観の多様化などもあり、略式結納、結納を行わない方、ご両家お顔合わせのお食事会にされる方など、現在は様々な形がとられています。 「結納 される方は少ないのでしょうか、、、」 とお嬢様。 「確かに私どもの一つ前の世代と比べると、割合的には少なくなっているのかもしれませんが、結納いいですよ。私もやりました。」

          結納で詠んだ祖父の歌

          どんどん集まってくる

          着物好きなんだって? よかったらウチの着物もらってくれない? 私自身もそうですが、生徒さん達からもよく聞くお話しです。いわゆる、着物好きあるあるですね。 着用しない着物があったら頂けませんか?とわざわざ言わなくても、どこからか情報を得た親戚や実家のご近所さんから、どんどん着物が集まってきます。サイズが合わなかったり、汚れがあったりで、中には着用できないものもありますが、有り難く頂戴し、うまいこと活用させて頂いております。 ある生徒さんのお話し。 普段着着物が好きで、

          どんどん集まってくる

          あばあちゃんの帯

          あるお客様のお話し。 七五三のお着付けを担当させて頂きました。7歳の女の子です。小柄で恥ずかしがり屋さんの女の子。でも着物が着られるのを喜んでくれているのか、時々ハニカミながら「かわいい、、、。」と呟いてくれていました。はぁぁ〜(ため息)。癒されます。そんなあなたが可愛いわよ。と心で思いながら、丁寧にお着付けさせて頂きました。 ご用意頂いたお着物は、お母様が七五三の時にお召しになったお着物と、帯はお祖母様が七五三の時に使用したものでした。大切に保管して下さっていたのでしょ

          あばあちゃんの帯

          これからの七五三について真剣に考えた

          着付け師、着付講師として活動し、数多くのハレの日に立ち会ってきて思うこと。それは、一回一回のお着付けが、お客様にとっては一生に一度の本当に本当の特別な日であるということ。 生後1ヶ月のお宮参りから始まり、七五三、入学式、卒業式、十三詣り、成人式、結婚式。子供の成長と健康を祈りながら、日々の平穏に感謝する。幼少期の成長は著しく、今日のこの子は今日しかいない。次の日には一つ成長したこの子になっている。 時間の流れが早くなり、慌ただしい日々を送っているからこそ、ひとつの区切りで

          これからの七五三について真剣に考えた

          結納

          結納の日のお着付けを担当させて頂いた時のおはなし。 「本日はおめでとうございます。お天気も良くてよかったですね。」と、お声掛けさせて頂きながらお嬢様のお着付けをしておりました。 「結納なんてやらなくてもいいかなぁと思ったんですけどね。」と照れながら話すお嬢様に対して、「やっぱり区切りですし、けじめとしてやっておきたかったんです。私のわがままなんです。」と、お着替えの様子をご覧になりながら、少し寂しそうにお話しになったお母様。 「私たちの時代は当たり前のように結納をしてい

          家紋に込められた母の想い

          嫁ぎ先で恥をかかないようにさ、ちゃんと準備したからさ、お父さんには内緒だよ。 今時嫁入り道具なんていらないし、そもそも都会のマンションじゃ狭くて箪笥なんて入らないよ。と伝えておいたが、冬用夏用の着物喪服一式と、それがちょうど納まるローチェスト型の桐箪笥を用意してくれた母。父には内緒ということは、そんなのいらないだろと言われたのかもしれない。 家紋はウチの家紋を入れたからね。黒留袖は柄の好みもあるし、必要になった時に嫁ぎ先の家紋をいれて用意したらいい、と母。親類一同集まる葬

          家紋に込められた母の想い