見出し画像

私に遺伝して欲しかった父の才能“先見の明”

今年3月に父の1周忌を迎える。私の父は、これはすごい!と思ったものに、一早く飛びつくセンスがあった。それらの商品はその後大ヒットする。

以下その例と父の言葉:

テープレコーダー:これからは人の前で話す時には録音して練習すべし!

電子レンジ:これで酒の燗が楽になった。常に同じ温度の酒が飲めるぞ!

電子炊飯ジャー:冷や飯食う時代はもう終わった!

電卓:機械ができることを人間がする必要はない!機械にさせる仕事を考えよ!

トラクター:これからは革靴履いて農作業ができる!

デジタル腕時計:見た瞬間に時間がわかる!

水洗トイレ:トイレのキレイさは文明の証。汚いトイレの家に嫁は来ない!

とにかく出始めに買う。だから周りの人は持っていない。近所の人が来るたびにそれを見せる。すると近所の人はやがてそれを買い始める。勿論、出始めだから値段はそれなりに高い。ちなみに電卓は15万円(母涙)。大抵、新しいものを買ってくると夫婦喧嘩が始まる。

母の言い分:これから子供の教育にお金がかかるのになんでそんなものを買ってくるのか?

父の言い分:子供が小さいうちじゃないとこんな物買えない!

意見は常に平行線。我々兄弟はいつもさっさと2階の子供部屋に避難した。

これらの商品はどれも今の時代ならば全て当たり前だが、これを今から50年以上も前にあんな山奥の村で買ったことは驚きである。

残念ながらこの才能は私には遺伝せず、兄が引き継いだ。幸か不幸か、この才能は妻が我が家に持ち込んでくれた。彼女の先見の明リストはまたの機会に(涙と笑)

私が学んだ教訓:先見の明のある人は必要だけれど、一家に一人でいい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?