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致知2023年4月号「人生の四季をどう生きるか(総リード)」を読んで


人生にも一度限りの四季がある。年相応に弁えて生きねばならない。
それはその通りと思うのだが、サミュエル・ウルマンは、「青春とは人生のある時期ではなく心の様相をいうのである」とその詩で語っている。

青春とは人生の或る期間を言うのではなく心の様相を言うのだ
優れた創造力、逞しき意志、炎ゆる情熱、怯懦を却ける勇猛心
安易を振り捨てる冒険心、こう言う様相を青春と言うのだ
年を重ねただけで人は老いない。理想を失う時に初めて老いがくる
歳月は皮膚のしわを増すが情熱を失う時に精神はしぼむ
苦悶や、狐疑、不安、恐怖、失望、こう言うものこそ恰も長年月の如く人を老いさせ、精気ある魂をも芥に帰せしめてしまう
年は七十であろうと十六であろうと、その胸中に抱き得るものは何か
曰く「驚異えの愛慕心」空にひらめく星晨、その輝きにも似たる
事物や思想の対する欽迎、事に處する剛毅な挑戦、小児の如く
求めて止まぬ探求心、人生への歓喜と興味。
人は信念と共に若く 疑惑と共に老ゆる
人は自信と共に若く 恐怖と共に老ゆる
希望ある限り若く 失望と共に老い朽ちる
大地より、神より、人より、美と喜悦、勇気と壮大そして
偉力と霊感を受ける限り、人の若さは失われない
これらの霊感が絶え、悲歎の白雪が人の心の奥までも蔽いつくし、
皮肉の厚氷がこれを固くとざすに至ればこの時にこそ
人は全くに老いて神の憐れみを乞う他はなくなる

サミュエル・ウルマン「青春」(岡田義夫訳)

結びにおいて、玄冬の過ごし方として、情熱を抱き続け、志を捨てず、士氣をもって人生を歩みたいと終えているが、この様に魂を燃やして生きている状況こそ、青春だと表現している様に思う。まさしく、一生青春である。
とはいえ、40歳を前にして、歳と共に、積み重ねるべきものを、きちんと備えていかねばなるまいという焦りも感じている。

自分一人だけの世界と思えば、情熱を失わずに、生涯かけて修養に尽くすと完結できるのだが、社会的動物として、人間は他者と関わり続けるところに生きる意義がある。そして、リーダーである以上、己を高めることで、他者によい影響を与えるべく、渦を巻いていかねばならない。

今の自分自身のリーダーとしての力は、年齢の割には、十分なものとはいえない。誠にか細いものと反省し、であるならば、意識を鍛え、情熱を力に変えて、脇目も振らず、信じて走り続けていきたい。

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