うつと自死について思うこと

 普通の精神状態だと、日常生活において自死という選択肢はまず無いと思うのだけれど、うつ状態の精神状態になると、自死という選択肢が通常の行動と同列して存在しているという感覚がある。僕はもちろん死ぬ気もないし、死にたくもないのだけれど、「食事」「睡眠」、「仕事」、「家事」などの日常の行動に並列して「自死」という選択肢が存在している感じだ。自死」という選択肢が頭の中で別カテゴリーではなくなっている感覚。死にたくないのに選択肢として選んでしまいかねない感覚。とても恐ろしいと感じている。
 僕はいま、うつ状態で、薬物療養と仕事量の軽減をしてもらって働きながら治療をしているのだけれど、本当に気をつけたいと思っている。くれぐれも無理せずに、心にも体にも負荷をかけないようにしたい。うつ状態は「正常な判断ができない状態」と、なんとなく知識を持っていたが、実際にうつになってみると、正常な判断ができなくなる感覚がよくわかった。行動の選択肢の重要性とか優先順位とか、危険度みたいなものに対する思考がごちゃごちゃになってしまうのだ。
 生きたいのに自死を選ぶ、そんな悲しい選択肢を選んでしまうひとが、たくさんいたし、いるのだと思う。そんな選択をする人が減ってほしい、0人になってほしい。まずは、自分がその選択肢を選ぶことがないよう、病気と向き合って、ゆっくり治していきたい。

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