しなやかな直感で

ヤーマン!
大畑カズキです。
フルアルバムセルフライナーノーツ第三弾「しなやかな直感で」編です。

この曲は実は原型が出来たのは一番古い曲になります。元々は遅くて静かでBメロがあってサビもまったく違う物でした。僕の持ち前の先延ばし癖で寝かしといたらいつの間にか時が経ちまくっていました。

では何故、改編され「しなやかな直感で」として産まれ直したのか、それは一本の映画がキッカケでした。

2022年に公開された岸井ゆきのさん主演の「ケイコ、目を澄ませて」という映画です。

以下、映画の若干ネタバレ含みます。よろしく。

あらすじとしては
"耳が聞こえないながらも努力の末にプロボクサーとなり、リングに上がり続ける女性。しかし愛想笑いができず、不器用にしか生きられない彼女は、やがて言いしれぬ不安に襲われる。(公式より引用)

という内容です。耳が聞こえないケイコが生きる様に感銘を受けたのを覚えています。

♪引退に怒りを覚えた
遣る瀬に追いやった言葉
一頻り泣いた後に
私はその人を偲んだ

👆2Aの歌詞ですが、これは物語の途中、ケイコが通うボクシングジムの会長がジムを廃業することをケイコに伝えたシーンからです。

僕は憧れたアーティスト達が、友達が、音楽を辞める様を沢山見てきました。廃業を伝えられた時のケイコの表情が、深く突き刺さって抜けなくなりました。

僕もすなおの前に別のバンドをやっていて、以前のバンドが止まってしまった時、音楽を辞めようと思っていました。

けど、僕は続けることを選びました。紛れもなくそれは、安直で実直な"直感"だったと思う。
今の所、僕はその直感に感謝しています。

ケイコがどうなったかは、、是非観てみてくださいね。

それとこの映画の特徴が、"BGMが一切流れない"という部分です。登場人物の会話も基本的に手話なので、とても静かな映画なのです。映画館でこの映画を観終わった後、街に出るといつもの何倍も街がうるさく感じました。それと同時にこの曲の原型のギターのメロディを思い出して、それと同時に「うるさい曲にして作り直そう!!」と決断したんです。

以上がこの曲誕生の顛末。
僕が生きてきて出来た一つの合言葉
「安直で実直な直感で」💫

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