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遥か彼方の女子高生

ライブの企画コーナーで
女子クイズ王決定戦をした。

企画名は仰々しいが、
要はバレンタインに合わせた
シンプルなクイズ大会だ。

ジャニーズアイドルの名前とか、
新大久保で流行ってる食べ物とか。

女子の関心事に関するクイズ。

MCチーム3人で問題を出しあって
写真や映像をモニターで出すため
僕がスライドにまとめた。

凝り性なのでなんだかんだ
今日の朝方までかかってしまった。

夜な夜な女子高生の流行語とか
人気のYouTuberとかを見て回った。

べぴたっぴ、ソットクソットク、
SixTONES、末吉9太郎、
ハンドクラップダンス……

マジで一個もわからなかった。

TwitterやYouTubeを同じように眺めていても、
見ている世界が全く違うのだ。

僕と女子高生のベン図を書いたとして、
交わるゾーンにあったのは鬼滅の刃だけだ。

鬼滅の刃を読んでいないとき、
彼女たちは何を考えているんだろう。

遠すぎて全くわからない。
遥か彼方の女性と書いて彼女だ。

同級生の時代から、必死に舟を漕ぎ続けても、
光かがやく彼の岸に、少しも近づけないままに。

すっかり「おじさん」になってしまった。

今となっては、性別だけじゃなく
年齢も年代も違う。

書いてて気がついたけど、
もう自分の子どもでもおかしくないのだ!

うわー!私がおじさんになったら、
女子高生は子どもになるのだ。

森高千里もびっくりだ。その辺のところ
江口洋介はわかっていたんだろうか。

そりゃ女子高生は僕らのライブに
来ないよなと思った。お父さんだもん。

お父さんと同じ空気を吸いたくないし。
そんなライブに行くわけないじゃん。

そんな風に言われるだろう。お父さんだもん。

何だか勝手に切なくなって、
思わず涙がこぼれてしまう。

ぴえん!