見出し画像

ジャパンメディック2030ビジョン

ジャパンメディックでは2030年に目指す姿として、2030ビジョンを策定しました。策定したビジョンとそこに込めた思いをまとめました。

2030ビジョン〜くすりだけを、つくらない〜

今回策定したビジョンがこちらになります。


ジャパンメディック2030ビジョン

タイトルは「薬だけをつくらない」。サブタイトルは「私たちは、健康をつくる。その先にある夢ある人生をつくる」です。

ジャパンメディックの使命は「健康夢提案企業」として成長し続けること。つまりは、独自の価値提案によって人々の心身の健康を支え、夢に向かって明るく元気に生きる人を増やすことです。

配置用医薬品の製造を目的として60年前に設立された会社ですが、現在は売り上げの約90%がドラッグストア向けのOTC医薬品、特に外用剤となっています。

10年後、日本では高齢化がさらに進みます。今のままいけば医療費がどんどん増大していきます。一方で、ウェアラブルデバイスやゲノム解析など新しい技術が進歩し、これまでにはない新たなヘルスケアやセルフメディケーションのカタチが社会実装されていくことも期待されます。

生活者の心身の健康を支えるという目的に対して、私たちも医薬品だけにとらわれずに枠を広げてチャレンジすることで、日本の新たなヘルスケアのカタチづくりに貢献しよう!そして人々が夢に向かって元気に生活できる世界を実現していこう!という想いをタイトルに込めました。

サブタイトルは我々が事業に取り組む目的を改めて明言しています。OTC医薬品事業をさらに発展させると同時に新たなことにもチャレンジしていきます。いずれも、最終的に実現したいのは、社員を含めてより多くの人の「健康」に支えられた「夢ある人生」です。

生活者&事業

2030ビジョンでは5つのテーマに関するビジョンをそれぞれ作りました。最初の2つのテーマは「生活者」と「事業」です。


ジャパンメディックが描く2030年の生活者


2030年のジャパンメディックの事業像



「生活者」には私たちが2030年に実現したい世界を表現しています。「事業」では、目指す世界を実現するためにジャパンメディックが何をするのかを描いています。

前述の通り、今後日本の高齢化は進み、今の流れのままでは医療費が国の財政を圧迫し、現在の保険制度が維持されるかも「?」です。すでに高齢者の医療費自己負担率の引き上げが行われるなど、改革の兆しがあります。またコロナで多少の変化があったものの、日本人の平均年間外来受診回数は他の先進国の2培近く、他国に比較して何かあるとすぐお医者さんに行く傾向があります。この「日本人すぐにお医者さんいっちゃう問題」が医療費が高止まりする1つの要因となっています。

日本人が今後も安心して健康的な生活を送っていくためには、ジェネリック医薬品による薬剤費の抑制など、これまでの施策だけでは不十分です。今後は生活者一人一人が自らの健康への関心を高め、自分で自分の健康を管理できる世界を作ることが重要だと思っています。「日本人すぐにお医者さん行っちゃう問題」の解決が大きな社会テーマになるのではないかと考えます。

「日本人すぐお医者さんにいっちゃう問題」を解決し、自分で自分の健康を管理できる世界を作るために重要なのは、OTC医薬品の更なる普及を含め日本のセルフメディケーションを前進させることです。つまり、「自分の健康は自分で守れる」ことのすばらしさを感じて実践してもらえるような流れをつくっていくことです。

これはとても大きな課題ですが我々には何ができるでしょうか?

まずはこれまで通り、新たな価値のあるOTC外用剤を開発し、人々が安心して使用できる品質の製品を安定的に供給していくことです。例えばヘパリン類似物質はこれまでは処方してもらうのが当たり前の世界でしたが、私たちがOTCで新たな製品を開発することでドラッグストアでより多くの選択肢を提供できるようになりました。その結果、大勢の人が病院に行かずにドラッグストアで薬を求め自らでケアするようになりました。このように私たちがOTC医薬品の外用剤というニッチな領域ではありますが、新たな価値を提供することで「お医者さん頼み」から「セルフケア」へという流れを作り出すことにつながります。

さらに、これまでの配置販売業で培ってきたノウハウを転用して人々の薬や体に関する知識を啓蒙していくことにもチャレンジしていきたいです。疾患や薬に対する知識を高めることでセルフでケアできる症状であれば安易に病院にいかず自分で治すということにつなげたいです。また、医薬品という治療に特化した製品にとどまらず、未病や予防に資する製品やサービスも手がけることで、生活者一人一人が自分にぴったりなヘルスケアを選択できる世界づくりに貢献していきます!

環境&地域

今回のビジョンには、「環境」と「地域」というテーマを含めました。

「環境」というテーマは、正直なところ、最近まであまり興味がありませんでした。しかし、2050年カーボンニュートラル宣言を機に、色々と勉強したところ、2つの観点から今後の会社経営からは切っても切り離せないテーマだと確信しています。1つ目は環境危機は本当に全ての会社が取り組んで解決しなければいけない課題であること、2つ目は会社としてお客様や働く人に選ばれつづける好機であること。この2つの観点から「環境」というテーマを2030ビジョンに選定しました。


環境のために取り組むこと

言葉を選ばずにいうと、医薬品業界は超コンサバ(保守的)です。品質最優先という製品特性上、ある程度は仕方のないことかと思います。一部の先進的な大企業を除くと環境対応は、我々の製薬業界ではまだ大きなテーマになってないように感じます。安定品質、安定供給が現在の最大のテーマかもしれません。

私たちはOTC医薬品に特化した製薬メーカーです。最終的なユーザーは一般の生活者のみなさまです。カーボンニュートラルと相まりSDGsの機運の高まっていくなかで、生活者のみなさまの製品やサービスの選び方が変化していっています。

また武田薬品工業さんやGSKさんなど一部のリーディングカンパニーはすでに自社内のカーボンニュートラルを達成し、部材などの調達先を含めたサプライチェーン全体でのカーボンニュートラルにも着手しています。

世界全体の気候危機の解決に貢献するために、顧客企業に選ばれる会社である続けるために、また生活者に選ばれる会社に成長するために、「医薬品」であることを言い訳にせず、環境分野でも積極的に挑戦していきたいと思います。

「地域」も私たちにとっては新たなチャレンジとなる領域です。ジャパンメディックは富山県富山市にしか拠点がない、地域に根ざした会社です。日本全体で人口減少が進む中、富山も例外なく人口が減少し、新たな社会課題が表面化しています。これまで地域に支えられたからこそ存続することができました。これからはこれまで以上に地域貢献することで、今後も支えてもらえる会社でありたいと思います。


富山県は医薬品製造の集積地です。私たちのような製薬メーカーだけでなく、包装資材やプラスチック容器などの資材メーカーや原薬メーカーなども集まっており、協力して医薬品製造に取り組んできました。
富山県も今後労働人口の減少しいくため、各企業はこれまで以上に効率的な事業運営により、生産性を向上させて「分配と成長」の好循環を実現していく必要があります。これまで以上に川上のメーカーのみなさまや同業の製薬メーカーのみなさまと協力することで、効率化を図ると同時に、強みを持ちより、組み合わせることで新たな価値を生活者のみなさまに提案していきたいと思います。
また事業を通して日本全体の健康に寄与すると同時に、富山をより健康に優れた地域とすべくCSR的な活動にもチャレンジできればと思います。

人・組織

最後は、これらのビジョンを実現するときの私たち自身が目指す姿です。


ジャパンメディックで働く人・組織の目指す姿

ジャパンメディックの企業理念は「Step by Step〜一歩一歩未来に向かって成長し続けること〜」です。会社としての成長、と同時に、働く個人の成長や夢や志の実現を大事にしていくという考え方です。2030ビジョンや個人の夢の実現のために、新たな一歩を踏み出す人たちが安心して生き生きと働くことができる会社を目指し、一人一人の「幸せ」を大事にしていきたいと思います。そのためには、働く人の心身の健康、安心して自分の言いたいことをいえる人間関係をこれまでよりも大切にして組織づくりを行なっていきたいと思います。

これからの私たち経営陣の役割は一言で集約すると「社員一人一人が自分らしく成長し自分のやりたいことができる会社」を実現することです。そのために「自らが新たなことをやってみせる」「『やりたい!』ことを言える環境をつくる」「やりたいことを見つけチャレンジ・失敗できる制度をつくる」「社員のやりたいことをサポートする」ことに取り組みます。また常に「ビジョン・ミッションに基づき行動する」こと、「会社基盤を支えること」で会社の成長を後押ししていきます。

この2030ビジョンは現在の姿からの積み上げ(フォーキャスティング)ではなく理想の姿から逆算(バックキャスティング)で策定したのでチャレンジングな要素が満載となっています。チャレンジを繰り返して進んでいくのに必要なのは社員一人一人の「やりたい」という気持ちです。「個人がやりたいことが明確になり、やりたいことにチャレンジすることで成長できる。」言葉で表現するのは簡単ですが、実現するのは難しいです。理想論で終わることのないよう経営陣としてチャレンジしていきたいと思っています。

最後に

以上が、ジャパンメディックの2030ビジョンですが、はっきり言って壮大です!!私が一人で考える内容をはるか遠くまで超えていったなという感想です。同時に、自分だけじゃ絶対実現できないと確信しています。

一方で、このビジョンをみると私はワクワクします。このワクワク感がこのビジョンに向かって進むためのエンジン。このワクワク感を共有できる仲間を社内・社外にたくさん増やして、みんなの力を結集して一歩一歩未来に向けて歩んでいきたいと思います!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?