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カナダ湖畔の子どもたち

子どもは親を選べない。
そして生まれ育つ場所を選べない。

私がここカナダの湖畔で生まれ育ったとしたら
どんな人生を送っただろうと考えることがある。


私の中では地球上の国を大きく分けて
日本とカナダは
民主主義で資本主義の先進国(カナダも先進国です!)
同じグループにいる。
価値観は似通っている。

はずだ(笑)

その同じグループの中でも日本とカナダはセキュリティの面でも肌感覚的に近い。

昨日間借り人のEが聞いてきた。

犬のウンチ(Dog shXX) 、外のごみ箱に捨てた?

No
どゆこと?

Eのかつての飼い犬チャーリーがたまに来ることがあるがそれ以外は犬と縁のない我が家である。

またdog shXXがあったのを(以前にもあったので)見つけて捨てたのかと思った

と間借り人E

ええ~!私じゃないわ、
いったい誰がdog shXX
(ああ~いけない、私としたことが。彼のこの言葉をリピートしてしまったではないか)
をうちのゴミ箱に捨てたの????

1) そのごみ箱はうちの敷地内、ドライブウェイの横に置いているのでつまり誰かが勝手に敷地内に入って来たということである。
2) 犬のウンチは犬ウンチ用の袋に入れてコンポースト用のゴミ、つまり家庭から出る生ごみと同じ緑色のゴミ箱に入るべきで、一般ゴミの黒いコンテナの中に入っているということは、この地でのルールを知らないということである。

はは~ん

アメリカ人でハンターの夫ジェイが生きていて、そんな輩を見かけようものなら一発ズドンですな(笑)

なんせ以前(私が住む前です!)近隣の犬の鳴き声があまりにひどく、ジェイはライフルを持って忠告に行ったというのである!

それはさておき
そのdog shXXについては以前にも考えられないことがあった。
それは隣人の友人で、うちのドライブウェイの横にある前庭(この部分は一部町が使うこともできるという公的場所を含む)に二匹の犬を放したままでウンチをさせていたのである。たまたま出て来た私に一匹の大型犬がとびかかりそうになった。

夫ジェイが見たら二匹とひとり、ズドン・ズドン・ズドンでしたね。

即座に厳重注意を言い渡し、隣人にもそちらに来ている人がこんな具合なのですとメッセージを送っておいた。言っておくが隣人の犬である。その隣人の友人が犬を放していたのである(うちの庭に)

そうしたらその同じ人物が今度は車を断りもなくうちのドライブウェイに駐車しているではないか。

これも即座に厳重注意。

なんかこう、自分ちもひとんちも自分んちみたいな?
というかあなたのこれも私のこれも共有しましょう、みたいな?

彼は東欧の国からの移民である。
いや、出身関係なく彼の性格なのかもしれない。


パンデミックが始まって少し経った頃ひょっとしたらそこがウィルスの発生元かと言われていた国が、感染ゼロの発表をした。
そうしたらその国からカナダに移住して40年の知り合いが

これでわが祖国は世界で一番安全な場所よ!
とメッセージを送ってきてくれた。

マジですか!


去年、冷蔵庫が壊れて修理を頼んだ。
英語にアクセントがあったので出身を聞くと彼の祖国はその数か月前から戦争を始めた国であった。カナダに来てまだ4か月と言っていた。

私の考えで、カナダに移住できてよかったなあなんて思っていたら、

ここでは人々が、自分の祖国が戦争を始めたと悪いように言うので憤慨していると言った。本当はそうでないのを彼らは知らないのだと。

そうなんですか~!

と私は答えた。

移住一世は言語と同じく、祖国で身に付けた文化や価値観はそう簡単には変えられない。私は基本、第二言語が母語になりえない言語習得と同じく、大人で移住した人は第二文化、第二価値観として習得していくというとらえ方をしている。(母文化、母価値観にはならない)

その移民第一世代の家庭に生まれ育っても二世は、カナディアンイングリッシュを母語として身に付け、カナダの学校、社会が子供をカナディアンに育てていく。

しかしそれは一方で
かつて先住の人の子どもたちをそんな風に無理やり変えさせたというカナダの負の歴史があったりするわけで、世界はなかなかもって複雑である。


この湖畔で子供たちはどんなふうに育っていくのだろう。

なんか可愛くないバッファローのフロート
肌をさらさない大人と
さらしたい女の子たちと


9時近くなっても外は明るい
ビーチ沿いに住む年長の子どもたちは暗くなるまで遊んでいる
ダックさんたちを脅かしたので
向こうで見ていた親からLeave them alone!と叱られている

今は夏休みであるが、もちろん普段はスクールバスでちゃんと学校に通っている子どもたちである。

5歳の秋
黄色いバスに乗って
初めて行くスクール
どんな先生がいて
どんな友達と出会っただろう
大きすぎるバックパックを背負って
バスのステップを上がる自分を想像する私である

日本とカナダの子供たちのために使いたいと思います。