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自主映画を劇場公開する男の手記①

なんだか前回からずいぶん時間が空いてしまいました。
書いてるひまが無いというのは明らかに言い訳で、ずっと他のことをしていた訳ではない。
ダラダラしていた休日は確かにあった。
ただ、書かなきゃならない訳でもないという事でこうなったんだろうけれど、まぁ元来夏休みの宿題を最終日にまとめてやることもせず、経費精算も毎月期限を守れないような人間で、もし物書きになっていたら『締切日になっても手を付けてない』みたいなダメ先生になっていただろうし、そんな人間が自主配給で映画を公開しようとしているというのだから、これはもう普通に考えたら無謀も無謀、でもやると言ったからにはやるのである。

さて、上記の通り、自主制作映画である私の監督作品、『私はどこから来たのか、何者なのか、どこへ行くのか、そしてあなたは・・・』の上映に向けて準備を進めている訳ですが、「一体、劇場公開って何するの?」なんて思うでしょう。
そもそも「自主映画を劇場公開なんてできるんかい」「そんなん無理なんちゃうんかい」。
私もそう思っておりました。
まぁほぼその通りなんですけれども。

私の場合なぜ劇場公開することになったのか?

というと・・・

  1. 手元の予算で短編映画を撮ろうとしたら、やってるうちに長編になってしまった。

  2. 真面目に作ったから出来が良かった。

  3. 海外の映画祭で入選と受賞が続いた。
    (23の入選&7の受賞/勿論、所謂メジャー映画祭ではない)

  4. アホのフリして映画館に持ち込む。

  5. 「上映してもらえませんかねコレ? なんとかそこをどうにか」

  6. 劇場の方から「やってみましょうか」と言われる。

  7. マジデスカ・・・?

みたいな感じで、作る前から公開が決まっていた訳でもなく、流れでこうなった様なところがあります。
もちろん、劇場には伝手を使ったりなんかして連絡してたりなんかはする。

まぁでもとにかくそうして『劇場公開できる』となったわけだが、私には全く何の知識も無い。
自主映画の監督なんて、基本は表舞台とはかけ離れたところで活動しているので、劇場公開の準備なんて知らん。というのが割と普通なんじゃないか。ここまで知らなかったのは私だけかもしれませんが。
人に聞いたりなんかしながら少しずつ『やるべきこと』を整理していった。

まずは金が要る。

そりゃあそうですよね。宣伝費用。
いくらですか?
どう頑張ってもざっくり150〜200万円はかかる。自主配給でやっても。だ。
ある訳ない。この映画作るのにも50万もかかってないのに。
宵越しの金は持たねぇ。

とはいえこれはなんとなく分かっていたので、クラウドファンディングをやってみよう、とその前から考えていた。
これがまた凄まじく大変だったのだが、詳しくはまた次回。

宣伝担当者を決める。

お金を得たところで、宣伝なんてどうやるかさっぱり。
宣伝には映画宣伝の何たるかを知る専門家が必要なのだ。
映画との相性や、自分との考え方の一致が必要なので、そう簡単には決まりません。

宣伝材料の制作。

  • メインビジュアル

  • フライヤー

  • ホームページ

  • 前売り券

  • メディア向けの宣伝文章

  • 予告編

  • SNSの企画/運用

ざっくり言っても作るものが沢山ある。
私の場合、劇中カットの画像から作ったビジュアルでは弱いと思ったので、写真撮影からやり直したり、作業が多かった。
普通は事前に準備して進めれば良いのだが。

試写会の開催。

会場を押さえて、色んな人にひたすら連絡。
メディアの方なんかには宣伝担当者が連絡をしてくれる。
今回は、著名人の方やアーティストの方などには、一人ずつ文章を作って自分で連絡した。
めっちゃ大変。でも観てほしい人に連絡するのは自分にしかできないので、これぞという人にはとにかく直接連絡
そう簡単には来てくれないけれども。

まぁこんな感じで今に至る。と。
約2ヶ月後にはシアター・イメージフォーラムで公開です。

これからちょくちょく、自分のメモも兼ねてここに上映までの流れを書いていこうかと思います。
続かなくならない程度に適当に。

北尾

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