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自主映画を劇場公開する男の手記②

クラウドファンディング

先日少し触れた映画『私はどこから来たのか、何者なのか、どこへ行くのか、そしてあなたは・・・』(以下『わたどこ』)劇場公開資金クラウドファンディングについて。 事務的なやり方や手順はそこかしこに書かれているので、ここでは『私の場合』『映画公開資金の場合』大変だった事や難しかった部分を中心に、その流れを書いていきたい。
⏬ちなみにこちらがクラウドファンディングページ。
https://motion-gallery.net/projects/watadoko

まず、私は一度しかクラウドファンディングを利用したことが無かったため、ほぼ知識ゼロからのスタートだった。
ちなみにその「一度」は、FlexFireというソロ用の焚き火台を購入した時。
FlexFireは、組み立てるとがっちり頼もしいのに、バラすとハガキより一回り大きいぐらいのサイズに収納できる!
しかも燃焼効率が非常に良いというかなりの優れもので、三年ほど使用しているが歪みも少なく、良い買い物でした。ありがとうございました。
と、まぁそれも商品を販売する目的でのクラウドファンディングなので、映画に関するものとは全く違う。
本当の無知。

・・・で、一応先に言っておくと、結果は達成率170%を超える成功を収めました。
多少は参考にしても良いのかもしれません。
順を追って振り返りましょう。

まずはプロジェクトページの立ち上げ。

私の場合、HPに詳しい人を一人捕まえて、ページ構成を一緒に考えてもらうことができました。
しかしその人もクラウドファンディングには関わったことが無く、映画に関しても人並みの興味しか無い。と言った感じ。
ただ、この作品の事はとても気に入ってくれた。

まず、成功している似た目標のクラウドファンディングページを勉強することから始めました。
それこそ溢れるほどあるんですが、パッと見てもみんなバラバラにしか見えない。
しかし、困ったなぁーなんて話しながら、相方に促されるままに構成要素を整理していくと、ある程度共通点は見えてくる。
まぁその人が見付けてくれてるだけなんだけども。

構成内容としては、情報を削ぎ落とすと、

  • プロジェクトタイトル

  • プロジェクトの概要

  • 映画の特徴、売りになる部分

  • ストーリー

  • 監督コメント

  • 出演者コメントと出演者情報

  • 著名人からの応援コメント

  • リターンの内容

  • 映画祭受賞情報と映画祭からのコメント(あれば)

とまぁざっくりこんな感じ。
これを画像やら何やらで飾りながら見やすいように順序よく構成する・・・
と、こう書いてしまうとものすごく簡単に見えるからビビりますね。

でもめっちゃくちゃ大変なんです。
できれば二度とやりたくないし、映画だけ作っていたいと思ったし、失敗するの怖いし、ひたすら他人に頼み事してるようなもんだしストレス感じちゃうし。し。し。し。

…まぁちょいとズレましたが、結局何が難しいか、大変かというと、で挙げてみる。

◇文章の書き方
→映画の説明をしているだけでは足りない。
観ていない人に映画の魅力を伝え、「応援してやろうかな」みたいな気持ちになってもらわねばならない。
金額的には劇場に来てもらうよりも遥かにハードルが高いのだから、そりゃ難しい。

◇リターンを考える
→これは他のプロジェクトを参考に大体のものは決まるが、何かしら個性的なものがなければ魅力が出ない。
『わたどこ』の場合、劇中に写真が出てくること、台詞が詩的で特徴的なことを踏まえて、”写真と台詞を楽しめるフォトブック”、主演がアーティストだったので、高額帯には”オリジナル作品の制作”などもリターンに入れた。
しかし、それを考える以上に大変だったのは、金額とリターン内容の構成。
一般的な、”前売り券””サイン入りポスター””エンドクレジットにお名前記載”、などに加え、上記のアイテムや”製本した台本”などを組み合わせて、¥3,000、¥5,000、¥10,000、¥30,000・・・などを考えていくのだが、これは意外に大変。
私もこれは舐めてました。
送料とかも考慮しないと…。とかマジで。

◇リターンを分かりやすく見せる画像などの準備
→文字では伝わりにくい部分もあるので、画像で解説する。
簡単に言うとイメージ図ですね。
ダサいと意味が無いので、なんとなくデザインもしないといけない。
大変。

◇色んな人に連絡して応援コメントをお願いする
→知り合いだけではなかなか…って事で興味を持ってくれそうな方の連絡先を調べて連絡しまくる。
それぞれにメッセージを書く事になるので、地味だけど大変。
人数次第だけど大変。(因みに私は30〜40名ほどの方に連絡しました)

◇画像なども交えてページ構成を整える
→1ページ丸ごと作るんだから、当たり前に大変。

まぁこりゃあ大変ですよね。
私の場合、なんだかんだ仕事しながらで、ページを作るのに1ヶ月以上を要しました。
半分ぐらいで終わると思ってた。

んで、ページが出来たら出来たで、

告知。

プレスリリースとかやってみました。
比較対象がなくて良いのかはよくわかりませんが、私は⏬こちらでうまいことやりました。

1ヶ月リリース出し放題で¥30,000だった。
機能もしっかりしているので、使いやすい感じはしましたね。
ずっとリリース出し続けるわけではないので、月単位の契約っていうのがデカい。
とはいえプレスリリースの文章も考えなきゃいけないわけで、これもいちいち大変でした・・・。
ただ、確実にいくつかのニュースサイトには取り上げてもらえるので(多分)、SNSのネタにもなるしモチベーションもちょびっと上がる。
悪い買い物ではない。
つーことでSNSも同時に立ち上げようとしていたので、その辺りのタスクも大変さには繋がっている。
事前準備の不足と見通しの甘さ。
事前にやっときゃ良いのよ。
その時間見積もっときゃ問題無いのよ。
それは現在の宣伝活動でもずっと思い続けてるんだけども・・・。

あとはとにかくお願いですね。
親戚から何から誰彼かまわず連絡しまくるっていう。
もちろん知らない人からの支援は必要なんだけども、とりあえずスタート時に盛り上がらないとダメらしいんですよ。
そこは既知の人間に頼むしかない。
私のような頼み事が下手くそな人間には向いてない。
でも皆さん快く応援してくれました。
本当にありがとう。
「一人じゃ何も出来ねぇ」ということを思い知った時期でもありましたね。

あと何だろう・・・。
やっぱり「失敗するんじゃないか」っていう不安と付き合うのがしんどかった。
ってとこですかね。

手数料の話とか、セオリー的な話はどこにでも載ってるし、、、
あ。
僕が利用したモーションギャラリーだと、「成功のレシピ」的なかなり有能な資料がもらえます。
確か申込時に。

まぁ今回はこんな感じで。
ではまた。

北尾

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