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スウィングガールズ

ジャズが好き。
東京の友人に言うと、お茶の水のジャズバーに連れて行ってくれました。
ピアノをメインにドラムとベースのユニットでした。
かなり高名なジャズピアニストだそうですが、その店はなんと会話禁止!
友人との会話はもちろん、店員に飲み物を注文するときも筆談。
書きました。「メーカーズマークをダブルでロック。柿ピーをください。」
店員も、「わかりました。でも柿ピーはありません。」
「では、普通のおかきで。」
「音のする食べ物は何も置いてません。チョコレートならあります。」
ちなみに、シュワシュワ音がだめなんで、ビールも炭酸系も置いてないそうです。徹底してます。
そう思って見渡すと、客はみんなチビチビやりながら目をつむって曲に聞きいっています。
ジャズを理屈っぽく評論したりする人もいます。

なんか違うな~。

やっぱり僕が好きなのは、デキシーランド、ビッグバンド、スカ。
とにかく賑やかで明るいやつ。。。
デューク・エリントン、ベニー・グッドマン、グレン・ミラーとかのスウィングジャズを聴きまくりました。
楽しい。けどやっぱり何かがちがう。

矢口史靖監督の「スウィングガールズ」を観てようやく気付きました。
プロのビッグバンドは、あたりまえのことですが上手い。そして見てる者を楽しませようとしている。
そうではなくて、演奏者が自らが楽しもうとし、その姿を見て楽しみたい。
これだ!と思いました。
もちろん普通の女優さんが、3カ月で楽器を特訓し映画を作ったわけですから、上手いわけがない。はっきり言ってへたっぴーです。
でも何か楽しい。
これぞ矢口マジックなのではないでしょうか。
監督自身もインタビュー同じようなことを語っておられます。

東北の片田舎の高校生がひょんなことからジャズに出会い、集まった17人
が音もだせない状態からスタートし、最後は人前で堂々と演奏する。
曲は、ムーンライト・セレナーデ、メキシカン・フライヤー、シングシングシングだったと思います。
出演者もみなさん可愛く、元気な女性たち。
見ていてこちらもウキウキします。
今やおしもおされぬ、上野樹里さん、貫地谷しほりさん、本仮屋ユイカさんのデビュー作だと思います。
個人的には、トランペットを担当していた長嶋美沙さんの、はじけるような明るさと元気さに癒されます。

YouTubeでは、映画と封切り後の「First & Last concert」のみが公開されていましたが、最近になってメイキング、サイドストーリー、インタビュー、ニューヨーク・ロサンゼルス・日本国内コンサートの模様が大量に公開されています。上野さん、貫地谷さん、本仮屋さんのセーラー服でのオーディションのシーンもありますよ。

邦画はあまり見ませんが、本当に楽しい映画だったと思います。

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