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私の25キロ減量法

5年ほど前、長女が結婚した。
お相手は会社の同僚でナイスガイ。
30年間以上、愛情を注ぎこんだ娘。
ほんとによかった。けど寂しい。
娘を持つ親なら誰でも通る道だろう。
結婚式の1カ月ほど前、その娘が深刻な顔つきでやってきた。
おかしいな、涙の挨拶は前日のはずだけど。。。
「お父さん、痩せて。」
「はあ?」
「昨日、結婚式場の下見に行ってきたんだけど、バージンロードが思ったより狭いの。私がドレスでお父さんと並んで歩くなんて絶対ムリ!」
当時私は103キロの巨漢だった。
「お父さん、絶対に私のドレスの裾踏むし、横の椅子にぶつかって転んだりしたら雰囲気ぶち壊し。頼むから痩せて。」
「彼氏はなんと?」
「お父さん、ハワイ人みたいだって。ハワイに、信じれないくらい太った人がいるでしょ。あの広いカラカウア通りの歩道を、一人で占拠するくらいの勢いの人みたいだって。」
「あれほどじゃないでしょ!」
「それと、衣装合わせの時、これ以上太られるともう上のサイズはございません、て言われてたでしょう!顔から火が出るくらい恥ずかしかったよ。」
「わかった。頑張るよ。」

1週間後、ゴルフ。
なにげなくキャディの手のひらを見るとマジックでメモが。
「なんだそれ、何書いてんの?」
「お客様の名前が覚えられないので。。。」
  GB、〇〇〇〇
  YW、▢▢▢▢
  RW、✕✕✕✕
なるほど。Gはグリーン、Yは黄色、Bは黒、Wは白、Rは赤か。組み合わせは上着とズボン、そうやって名前を覚えるのか。生活の知恵だな。。。
でも最後のDBてなんだ?俺は黒のズボンじゃないし、Dなんて色はない。
悪友がおちょくった。
「デブのDBだろう。ははははは。キャディさんわかり易いね。。。」
「す、すいません。。。申し訳ありません。。。」
「く、くそ~。絶対痩せてやる!」

結婚式まで3週間。
それからが凄まじい戦いであった。
朝はコーヒーのみ。
昼はジュースかスープ。
夜はキャベツの千切りに、ねぎとポン酢をぶっかけたやつをボウルに一杯。
酒は缶ビール350ml1本。
2週間ちょっと続けた。
最初はなかなか効果がみえなかったが、10日目くらいから体重激減!
10日で20キロ。
以降当日までは少し緩めたが、勢いで5キロ。
結婚式の当日は78キロまでに。
(お医者さんここは見ないでください。)
体重は激減し、血圧や中性脂肪とかは改善されたと思うが、空腹感で頭がふらついたりした。よく考えたら何日もタンパク質を摂ってないことに気づいたこともあり、途中で緩めた。

おかげで、貸衣装のサイズダウンもできたし(お姉さんが驚いてました)、バージンロードも普通に歩けた。
なによりも、披露宴の個人宛のメッセージカードに、
「お父さん、痩せてくれてありがとう。幸せになります。」
涙が溢れそうになった。

それから孫が生まれ、今年から幼稚園の年少に。
今は5キロほどリバウンドしたが、幼稚園の運動会や学芸会には、他の人と同じくらいの幅で済みそうである。

でもこれは人にはお勧めできません。悪しからず。

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