マガジンのカバー画像

動物病院のカルテ

52
羽尾先生が獣医として人として成長していくお話です。
運営しているクリエイター

#犬

保護しなければ・・・

その家庭では、新しく犬を迎えようとしていた。 「ゴールデンレトリーバーがいい!」 「ポメラ…

kazuyoshisan
1年前
16

ルージュの口紅 ~動物病院のカルテ~

(出血!、・・・・では無い、のかな!?) トイプードルの診察中、頭の毛に赤い何かがこびり…

kazuyoshisan
3年前
19

チュウという犬 ~動物病院のカルテ~

山田チョコちゃん。 渡邊スカイくん。 平井モックちゃん。 羽尾先生の動物病院では、どうぶつ…

kazuyoshisan
3年前
18

絶対に咬まない ~動物病院のカルテ~

「この子は絶対に噛まないから大丈夫ですよ」 ご家族の方が、ご自宅の犬を指していうことがあ…

kazuyoshisan
3年前
27

お尻を触ると怒る

動物病院のカルテには、動物の特徴について書く欄があります。 ・緊張のため心拍上がりやすい …

kazuyoshisan
5年前
25

詰まらないはずの異物~動物病院のカルテ~

「誤食による異物の消化管閉塞」 動物医療特有の、わりと多く見られる疾患です。 人ではそれほ…

kazuyoshisan
5年前
11

動物はいつでも生きようとしている

羽尾先生の気持ちは暗く沈んでいた。 理由は明白で、担当していたトイ・プードルの安楽死をしたからだった。 安楽死にはある程度の基準があり、ご家族の強い希望や治らない病気や痛みや苦しみが、その対象になる。 それまでにも安楽死をしたことが無いでもなかったが、今回は釈然としない気持ちでの処置だった。 実際にあの決断は正しかったのか、それしか道は無かったはずなのだが、それでも他に何かやりようが無かったか。 少しでも気を緩めると、羽尾先生の思考はその堂々巡りに陥ってしまう。 そんな羽尾