(12)第三部:燃え尽き症候群からの立ち直り・総論;その③ 変化を妨げる心の棘
前回は主にユング派の考えを元に、人生における精神的な変遷の過程について解説した。
親を中心とする周囲の影響からパーソナリティーが形成されていく時期である幼児期、社会的な役割への自己の投影を行うようになっていく青年期、そしてその社会的役割と本来の自分の願望などが乖離を起こし精神的に不安定となるミッドライフクライシスを超えて(あるいは超えられず)、本来の自分の願望と意識される自分が統合され自己の責任の元に等身大の人生を生きられるようになる個人化 ( Individuation