警備士 Z

自分の大好きな仕事を 30 年間、楽しみました。 そして、会社都合により失職。 さらに…

警備士 Z

自分の大好きな仕事を 30 年間、楽しみました。 そして、会社都合により失職。 さらに、病気で入院・手術・リハビリの日々。 現在は、誰にでも出来る仕事を馬鹿みたいに頑張っている。

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  • 或る警備士の備忘録

    世の中の底辺で不本意な日々を過ごしている。 沈んだまま機会がなまま、復活できていない。 そんな警備士の独り言です。

  • 或る警備士の備忘録(メモ書き)

最近の記事

血糖値の問題

失業した挙句、 歩くことすら出来なくなってしまった。そのな頃の話。 先天性の脊柱管狭窄症であることが判明した私は 手術をするために慌ただしく入院したものの 内科医から待ったがかかった。 「血糖値が高い」 これは 強い痛みとストレスが原因ではないかと 推測された。 これにより腰の手術は延期となった。 想定外の展開だが、 専門学校を卒業してから 30 年、 ずっと全力疾走だった。 身体を休ませることも必要だと考えた。

    • 翌朝、立ち上がる練習

      腰の骨を三箇所削る手術を受けた翌朝、 藤センセイが現れ 「では、立ち上がってみようか」 普通に言った。大丈夫なのか? 些かの不安があったが 主治医の指示に従う。 普通に立てた。 これまで腰痛を感じることもなく、 足の痺れも感じないくらいだ。 先生のOKが出て、 回復室から病室に戻ることになった。 しかも自力で…。 私は歩行器を使って自分のベッドまで移動した。 四半世紀に及ぶ苦痛は 簡単に解消してしまった模様。

      • 手術、終了

        気がつくと 私はベッドの上に寝ていた。途中経過は何も分からないが とにかく手術は終わった様子。 カミさんの笑顔があった。 ここは、 天国とは違うようだ。 間違いなく病院のベッドの上だ。 生きている。 良かった。 そして、 重要なことに気づく。 腰の強い痛みを感じない。 同時に 足の痺れも消えている。 嘘だろ? にわかに信じられない経験をした。

        • 全身麻酔

          手術の当日、 信じられないほどの不安感が自分を襲う。全身麻酔から覚めなかったらどうしよう。 諄くなるが、 体型的にはデブでも 私の神経は細く 気は小さい。 今日で人生が終わり? それは嫌だ。 怖い! しかし、 そういう気持ちを素直に表現できる キャラクターでもない。 手術室に入る際、 カミさんとハイタッチをしたら 近くにいた看護師に笑われた。 今生の別になるかも知れない心の乱れを どうにか誤魔化そうとしたのだが カッコ悪い流れになってしまった。 このままでは…

        血糖値の問題

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        • 或る警備士の備忘録
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        記事

          繊細な神経

          腰の手術って 大昔は 失敗すると半身不随になるなんて話があった。手術の日が近づくと 私もドキドキして不安になる。 iPhone で かなり専門的なことまで調べてしまう。 繰り返すが、 体型的にはデブでも 私の神経は細く 気は小さい。 凄く痛かったらどうしよう。 子供のように 周期的にビビってしまう。

          繊細な神経

          GOサイン

          主治医の藤センセイによると 私の腰には4箇所の問題部分があって 骨を削る必要があるらしい。しかし、 一回の手術では3箇所が限界らしい。 激しい腰痛は手術をすれば、 「すぐに解消する」 … とのこと。 このセンセイはスーパーポジティブだ。 自信過剰とかではなく、 問題解決のために とにかく前向きなのだ。 オーラさえ感じる。 彼の手術が失敗したとしても それはそれで仕方がないと思ってしまうほど 真っ直ぐなのだ。 その先生からGOサインが出た。 私が他人を全面的に信用

          GOサイン

          インスリン注射

          手術が延期となり 血糖値を測ることが日課となった。そして、 インスリンの注射を自分で打つ。 なかなか慣れない。 糖尿病の人たちは こんなことを毎日繰り返しているのか。 大変だな。 自分が経験してみないと 人間は 見えていないことを知ろうとしない。 そして、 大概の人間は自分勝手である。 正直、 早く血糖値が下がってほしい。 体型的にはデブだが、 私は神経が細く 気が小さい。 ネガティブになりすぎる傾向がある。 強い攻撃性を備えているが、 実は打たれ弱い。

          インスリン注射

          朝、目が覚める

          iPhone のアラームを消して 顔を洗い、 朝食を済ませ、 コーヒーを流し込み、 歯を磨き、 身支度をして家に出る。本日も 懲役 13 時間の刑。 最低賃金が安過ぎるため、 貧乏人は 死ぬ思いをしながら働く。 そうしないと 生きていけない。

          朝、目が覚める

          サングラスが欲しい

          屋外の駐車場の周辺は とにかく眩しい。たくさんの太陽との戦いになる。 勿論、 本物の太陽は一つだけだが 日差しの角度の関係で 駐車場のクルマの窓や車体に反射する。 車両の数だけ太陽が現れる。 ちょっとした恐怖と言える。 海外の警察官や警備員は 当たり前のようにサングラスを着用する。 眼を守るためである。 しかし、 日本では印象が悪いとのことで 一瞬にして却下される。 この国では 働く者が守られていない。

          サングラスが欲しい

          窓開き立哨

          5月の半ばを過ぎると 春というより夏に近い気候になる。最近は 日本的な四季が変化して 春と秋は省略されつつある。 大型商業施設のお客様の大半は 自家用車でやってくる。 暖かくなると 窓を開けて走行する人が増えて その中の一定の割合が 車を降りる際に 窓を閉め忘れてしまう。 新しい車種なら 窓が開いたままでロックすると 警告されたりするが、 そもそもクーラーに頼らない人々は 古い車を大切にしていたりする。 駐車場を通過する際に 窓開き車両を発見してしまうと 警備士には罰

          窓開き立哨

          仕事だけはちゃんと行く

          結婚する前、 まだ実家に住んでいた頃の話だが、 母親が私に対して何度も同じことを言った。「善蔵は、仕事だけはちゃんと行く」 かつては好きな仕事をしていたから かなり体調が悪くても 仕事を休むことは無かった。 クライアントが待っている。 そう思うと、 休む訳にはいかなかった。 わざわざ私を指名してくれる人たちに 礼を失してはならない。 そう考えていた。 現在の警備士は 希望して就いた仕事ではないが 出来ることは尽くしている … つもりだ。 どんな仕事にも共通する話

          仕事だけはちゃんと行く

          警備士は何でも屋

          警備というと 厳ついイメージを持つ人が時々いるが それは間違いである。実際には 本来の「警備」らしい仕事は少なく、 雑務のほうが多いくらいだ。 商業施設の場合は、 来店する業者や関係者の受付とか、 店内を巡回をしたりする。 巡回の際は、 施設内の各所にあるゴミ箱などのチェックをして いっぱいになりそうなところで 清掃スタッフの手配をする。 トイレが汚れていても同様だ。 掲示物に不備がある時は 回収したり 差し替えたりする。 店内で行列ができると列を整理する。 迷子

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          同一労働同一賃金

          同一の「労働」に従事する者は 皆、同一水準の賃金が支払われるべき、 …という概念。正しいように映るが、 解釈を誤ると大きく脱線する。 例えば「警備」という仕事、 多くの会社では 隊員の給料は同じ額だ。 新人もベテランも同じ。 年齢や性別にも関係なく、同じ。 そして、 真剣に働いても 適当に働いても同じ。 労働の価値を考え、 それを適正にジャッジする者がいないと その現場は酷いことになる。

          同一労働同一賃金

          残念なこと

          搬入口の横にある自動販売機から 好みの飲み物がなくなった。休憩の時に飲むことが ルーチンだったのに…。 残念。 とても小さなことだが、 結構なショックだったりする。

          残念なこと

          警備帽

          警備員の帽子は、実に間抜けだ。こまわり君? もうギャグの領域だ。 おそらく 警察官の真似から始まっているのだろうが 当の巡査さんたちは とっくにキャップ型に変わっている。 警備士は短髪を強要される 髪が伸びると 脱帽の際に後頭部に跡がついてしまうからだという。 だったら 特に意味のない帽子のほうをやめたほうが合理的だ。 重くて蒸れるし、 風が吹くと飛ばされる。 実用性ゼロ。 無駄に禿げる人を増産しているだけ。

          衣替え

          ゴールデンウイークを過ぎると さすがに冬服のユニフォームを困りもの。屋内でも屋外でも暑く、 すぐに汗ダクになってしまう。 清潔感に欠けるし、 何より周囲から「見苦しい」と囁かれる。 でも 本社の人たちは 6月1日が衣替えだという。 気候を無視して日付にこだわる。 とても日本的なアホなこと。 衣替えは 特定の期日で一斉に替えるのではなく オーバーラップ期間を長めに設定すべきである。 この時期、 外に立つことが多い警備員は 帽子を着用している都合で すでに顔の下半分だ