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スピルバーグの『激突!』とカメ止め

スピルバーグ監督の長編デビュー作
『激突!』を観ました。

1971年の作品。
元々はテレビ映画としてつくられたのだそうです。

同じ年に、
『刑事コロンボ』第3作
「構想の死角」も監督しています。
これはコロンボファンの間では有名なお話。

というわけで、ずっと観たかったこの作品。
今更ですが、
先日BSプレミアムでやっていたのを録画して鑑賞しました。

主役の中年男を演じるのは
『警部マクロード』でお馴染み
デニス・ウィーバー。

この人が出突っ張りで、
あとは2台の車が主役と言ってもいいでしょう。
赤い車と巨大なタンクローリー。
砂漠のハイウェイをひたすら走る。


タンクローリーのドライバーは顔も見せない。
実際には横顔が一瞬ボンヤリと、
あとはハンドルをに握る手。
先に行けという合図を送る手が
チラリと映るのみ。

ヒロイン的美女も出てこない。

一度追い越しただけなのに、
執拗な嫌がらせ。
嫌がらせでは済まない。
何度も命の危険に晒される。

敵の正体も、
もはや意図もわからない。
不気味さは弥増すばかり。

そして恐怖はMAXに。

製作費45万ドル
撮影日数16日間

スピルバーグ伝説の始まりです。

製作費を競うより中身で勝負。
創意工夫でこれだけ盛り上げることができる。

スゴイですね。


低予算といえば
『カメラを止めるな!』
2017年 上田慎一郎監督

製作費300万円。
興行収入31.2億円(2019年1月時点)

劇場で観て、家で2回観て、
答え合わせしました。


低予算とは
頭を使うということですね。
あとは飽くなきサービス精神でしょうか。

「カメ止め」の

エンディングロールで流れる主題歌を聴くと元気が湧いてくる。
特にこの一節。

 なんとなく止めちゃダメ♪

 謙遜ラヴァーズfeat.山本真由美
『Keep Rolling』

このメロディ、どこかで聴いたことがあるような?

まぁ深く追及するのはやめましょう。


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