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【公認心理師試験対策】科目担当講師が教えます!!重要キーワード解説・障害者心理学『TEACCH』

この記事を読んでほしい人

公認心理師になりたい人
公認心理師試験を受ける予定の人
心理系大学院入試を受ける予定の人
臨床心理士試験を受ける予定の人

公認心理師試験対策として

公認心理師試験対策の最重要ポイントは何と言っても『ブループリント』!!
そもそもブループリントって何か知ってますか?
聞いたことないという人は、ちょっと焦った方が良いかもしれません…。

ブループリントとは、試験設計表のこと。
一般財団法人日本心理研修センターのホームページから確認できます。
試験の出題基準を設定し、各項目(大項目や中項目、小項目等)の出題割合を示してます。
このブループリントに基づいて、公認心理師の試験問題は作られています。
限られた時間で、より効率的な試験対策を行うのであれば、これを使わない手はありません。
にもかかわらず…
毎年試験対策を行っていると、このブループリントの存在を知らない人が一定数おられます。
試験の設計表という超基本的なところを知りながら試験対策を行うのか、知らず知らずに闇雲に試験対策を進めるのかは、致命的な違いです。

本気で公認心理師試験の合格を目指すなら『ブループリント』に基づいた試験対策が必要です!!

https://www.jccpp.or.jp/download/pdf/blue_print_202301.pdf

注意点としては、ブループリントの内容は毎年若干の変更があります。
そのため、その年ごとにブループリントは最新のものを確認することが必須です。

「障害者(児)心理学」という科目

ブループリントの障害者(児)心理学に関しては、中項目としては大きく2つに分けられています。この2つの中項目ごとに小項目がいくつも設定されています。
ここが試験対策では大きなポイント!!

(1)身体障害、知的障害及び精神障害
・国際障害分類〈ICIDH〉、国際生活機能分類〈ICF〉
・精神疾患の診断分類・診断基準(ICD-10、DSM-5)
・アセスメント
・発達障害
・障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律〈障害者総合支援法〉、発達障害者支援法、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律〈精神保健福祉法〉
(2)障害者(児)の心理社会的課題と必要な支援
・障害者(児)の基本的権利、合理的配慮
・リハビリテーション
・療育、特別支援教育
・就労支援、ソーシャル・スキルズ・トレ ーニング〈SST〉
・応用行動分析、認知行動療法、TEACCH
・ペアレント・トレーニング

一般財団法人日本心理研修センター/令和5年版 公認心理師試験出題基準・ブループリント

今回のキーワード『TEACCH』

『TEACCH(Treatment and Education of Autistic and related Communication handicapped Children)』は自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害〈ASD〉児・者に対する療育プログラムです。
ノースカロライナ大学のE. Schoplerらによって開発されました。
Schoplerは、このプログラムの中で7つの原則を掲げました。
①対象児・者の適応能力を向上させる。
②対象児・者の両親を共同治療者として協働する。親しか持っていない情報をプログラムに取り入れる。
③対象児の教育プログラムは個別化する。
④教育や福祉的な支援を行う中では、Structured TEACCHingを行う。
⑤対象児・者を正確に理解する。できる、できないではなく、成長の伸びしろを理解する。
⑥認知理論と行動理論を組合せプログラムを進める。
⑦対象児・者の生涯に渡って支援を提供する。また、プログラムに関わる専門家はジェネラリストとして機能する。

このプログラムはいくつか特徴がありますが、今回は5つに以下に紹介します!!

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