見出し画像

DOWNLOAD JAPAN 2022 レポ

DOWNLOAD JAPAN 2022に行ってきました〜
2019年の第一回DOWNLOAD JAPAN以来、メタルフェスというものに飢えていたため、開催の発表があった時点から行こうと心に決めておりました。

始発に乗る勢いで実家を出て、海浜幕張駅に着いたのは8:30。
前日の不眠が祟り、垂れてくる瞼をなんとかこじ開けながら幕張メッセへと向かいました。
現地では開場1時間前にもかかわらず長蛇の列。VIP客と一般客は別の列でしたが、どちらも同じくらい並んでいました。
これ以降も度々思いましたが今回はVIP客に対する特典は少ないように思えました。会場にはなかなか入れないし、グッズの列だって一般客と変わらないくらい並んでるし…。唯一の利点は最前にVIP専用のスペースがかなり大きめにとってあったことくらいでした。まあそれが一番の特典だという気もしますが。
ここまで語りましたが自分は一般チケだったので大人しく一般列の最後尾へ。
会場は定刻通り9:30。自分も9:45くらいには会場に入ることができました。

BAND-MAID


入場後物販の列に並んでいたらスタート。全く列が進まないまま終わってしまいました。そのため、漏れてくる音をぼんやり聴いていた程度でしたが、ボーカルの方の声が伸びやかで良かったです。演奏もかっちりしていた印象。ギターソロとかも結構テクニカルなフレーズ弾いてた気がする。メタラーが文句つけなさそうな上手いとこ呼んできたなーって思いました。

The Halo Effect

物販の列が少し進み、VIP列の方が流石に人が早く流れるようになってるんだなーと気づいた頃にスタート!この時点で列を抜ける人もちらほらいました。自分も途中でなんとかお目当てのものを買ってフロアへ。2、3曲はそこで聴きました。
予習していた際には派手ではないが染みるメロディーがいいなあと思っていたのですが、メッセ特有(だと聞いた)のぼんやりした音響で音が全体的にぐちゃっと潰れてしまい、染みるメロディーが聞こえずらかったのが残念です。また、バンド自体も結成したてということもあってか、まだイマイチ乗り切れない部分もあるようでした。とは言っても、そういった点はすぐに改善されるでしょうし、またTrooperフェスとかで見たいです。

Code Orange


続いてはCode Orange!
まず全体的なオーラがなんか若い。BMTH以降の、メタルコアを踏襲した先のメタルっていうスタイルもそうだけれど、オーディエンスを煽るステージングや気合いにエネルギーを感じました。
しかし、電子音とデジタルに歪むギターを主軸としたバンドサウンドの融合は、音源だと調和していたのですが、会場だとごちゃっと混ざってしまったのは残念でした。
冷え切ったデジタルな音像とバンドの絡みのキレが魅力なのに、全てが轟音となって襲いかかる今回の音響にはあまりにも合っていませんでした。女性ボーカルがあまり聞こえなかったのも残念。
また、ミドルテンポの曲主体のセトリであったため、棒立ちで聴くのは少々辛かったです。疾走するわけではなかったので、ヘドバンも少しやりにくくて。結局大人しく立ってるしかなかったんですよね。フロアで押し合いへし合いしながら聴いたら絶対もっと楽しめた。でもこんなご時世なんでそれも心配だし…。
そんなこんなの事情と自分の睡眠不足のため、早々に離脱しました。

At the gates


正直自分にとってはここからが本番でした。
事前に予告されていた通り、名盤『Slaughter Of The Soul』の「Blinded By Fear」からスタートし、そのまま「The Flames Of The End」まで完走。そして「The Night Eternal」で締めておしまいという潔いセトリでした。
もう「Blinded By Fear」のキュイーンみたいなSEからボルテージ爆上がり。そこからのドコドコで必死に首振りました。
続く「Slaughter Of The Soul」も、Go!のとこで思わず声が漏れそうになりました。
個人的に、アルバムは何周かしていましたが、馴染みのある曲はここまで。
しかし、その後もバンドがダレることなくタイトな演奏をぶつけてくるため、自然に自分も着いていくことに。周りのテンションの高さもあったのでしょうが、あっという間の50分でした。
これには音響とバンドのサウンドが合っていたのが大きかったと思います。粗さも魅力の一つであるAt the gatesの曲と、潰れがちだけどギターの鋭さが生きるこの日の音響の相性は最高でした。
また、バンド自体のプレイも完璧でした。聴く側としてザクザクしたリフにノっていくには、リズムのズレなんかあると気になってしまいますが、彼らの演奏ではそんなことはなく、気づけば全幅の信頼を寄せて首を振っていました。また、要所要所のキメもあっさりバッチリ決めてくるところも最高でした。途中活休を挟んでいるとはいえ、約30年のキャリアはこういう時に効いてくるんですね。
そして、ドコドコ疾走する曲が多いので、棒立ちでも頭を振っておけば楽しめるのも良かったです。機会があればまた見たいですね。

Soulfly


フードエリアで肉の串を食べて戻ってきたらスタート!
新譜からの「Superstition」で幕を開け、その次は「Prophecy」と新旧織り交ぜたフェスらしいセトリ。サポートギターをFear Factoryのディーノ・カザレスが務めていたのもあってか、Fear Factoryのカバーまでありました。
音はかなり良かったです。ここまでのバンドは異なり、Soulflyはかなりクリアでした。その上、ヘヴィーなギターリフがズンズン響いてきて思わず体が動きそうになりました。やはりこれも棒立ちで聴くのは辛かったです。
また、ドラマーの演奏がパワフルだったのもいい点でした。一打一打に力がこもっていたので、スネアの連打がよく響いていました。バンドのスタイルもパワー系なのでこういうプレイスタイルは合っていましたね。個人的DOWNLOAD JAPAN 2022のベストドラマーです。

Steel Panther


自分の本命。彼らの出番だけは一般エリアの最前へ。
基本的にはヒットしたナンバーを集めた盛り上がるセトリ。しかし、何の曲をやっていても評価は良かったに違いない、そう思わせるステージでした。
単純に盛り上げ方が上手かったです。この日のラインナップにはシリアスなバンドが多い中、この時間にエンタメ枠として場のテンションを上げていく、という役割を完璧にこなしていました。
MCも簡単な英語+日本語も交えた下ネタで大ウケし、曲の導入も非常にスムーズ。お互いの間合いがいいんでしょうね。周りの外国人客は終始爆笑していました。
「All I Wanna Do Is Fuck (Myself tonight)」の前の掛け合いとか間抜けすぎて良かったです。
また、「Asian Hooker」や「Death to All but Metal」でポールダンサーが出てきたり、他のスタッフさえも演出に加えるなど、何とも華やかなステージでした。
極め付けは、ボーカルのマイケル・スターがオジー・オズボーンに扮して歌った「Crazy train」。モノマネそのものが似ているし、途中からコウモリのぬいぐるみ齧るしで大盛り上がり。この一連の流れを日本で見ることができて本当にラッキーでした。
一方で、バンドとしてのクオリティも非常に高かったです。
他のバンドに比べて音数が少ないというのもありますが、リズムもぶれない完璧な演奏でした。特に、マイケル・スターはもうかなり歳とってるはずなのに、ハイピッチのシャウトまでガンガン出していて驚き。他のハードロックシンガーが歌えなくなっていく中で、Steel Pantherのボーカルがあれだけ歌えるというのも面白いです。
また、音もそれぞれの楽器が程よく出ていて、この日のアクトの中でもかなり良い方でした。
7曲目の「17 Girls in a Row」からは「Community Property」、「Death to All but Metal」と名曲続きで自分含めオーディエンスのテンションぶち上がり。最後に「Gloryhole」をやって終わりました。

Mastodon


空気は一転し、何が始まるんだろうという空気の中ステージがスタート。
自分も今回の来日が決まるまでほぼ知らなかったこともあり、後ろの方でまったりと見ることに。この日SoulflyやCode Orangeにあまりハマれなかったこともあり、飽きてしまわないか少し不安でした。
しかし、一旦始まればそんなことはなく、彼らの音楽にのめり込んでいきました。
まず、バンドの実力が高かったです。
バンドとしての確かなグルーヴがあり、それにパワフルなボーカル(ギタボのフロントマンのみならず、ドラムも歌っていた)が加わることで、非常に安定した演奏を実現していました。
その結果、非常にシリアスなステージにも関わらず、彼らの世界観に没入することができました。
また、セトリもかなり良かったのではないかと思います。自分はフェス前に軽く予習した程度だったのですが、そんな自分でもわかる曲を惜しみなくプレイしていました。それに加えて新譜の曲も映えていました。まだ聴いていないんですが名盤の匂いがします。
バックに流れていた何かキメていないと作れなさそうな映像も含め、個性が光る良いステージでした。

Bullet For My Valentine

「Your Betrayal」のおなじみのリフでライブがスタート。こちらも新旧織り交ぜた良いセトリでした。
そしてこの日1番の盛り上がり。確かにBFMVのTシャツ着てる人がやたら多いなとは思っていましたが、ここまでとは思いませんでした。
「Tears Don’t Fall」や「Scream Aim Fire」のイントロが流れた瞬間に会場が湧き上がるあの感覚は久しぶりでした。
しかし、最近の曲とのテンションの差は顕著で、ちょっと複雑な気分に。
音自体はなかなか良かったですが、音量は大きすぎました。耳栓してちょうど良いくらい。それでもボーカルはしっかり通っているし、ギターの音もモダンな音作りながらクリアに聴こえていたので心地よく聴くことができました。
『Venom』からの曲が一つもなかったのは残念ですが、昔ハマった曲が聴けて満足でした。
特に『The Poison』や『Scream Aim Fire』からの曲は格別ですね。メタルにハマったばかりの、中学生の頃に戻ったような気分になれました。

Dream Theater


トリはドリムシ!
かなり前から見たいと思っていたバンドだったので、楽しみにしていました。しかし、最近のライブでは新譜からの曲+レア曲しかやっていないと聞いていたので、「The Alien」だけ聴けたら良いかな〜と思いつつフロアの後ろの方で待機。
そうするといつの間にか映画のサントラみたいなSEが流れはじめ、クオリティが高いんだか低いんだがわからないムービーが流れました。
そして一通り盛り上がった後に「The Alien」からライブがスタート!
演奏はやはり一級品でした。こちらからすれば拍子が全く掴めないのに、全員がカッチリ合って曲が進んでいく様は奇妙にさえ覚えました。人間日頃音楽を聴く際は何となくここからサビかな〜とかあと2小節で展開変わるかなとか考えながら聴いていると思うんですが、それが通用しないとここまでおかしさを感じるものなんですね。
一方で、音響はあまり良くなかったです。Dream Theaterの良さは精緻なアンサンブルなのに、全体の音がガチャガチャしてしまって、世界観に浸ることができませんでした。ジェイムズ・ラブリエも歌いにくそうだったし。
また、新譜のギターがヘヴィー志向なのもあって、ギターのゴリゴリしたサウンドが強調されすぎていました。
そういった点は残念でしたね。
また、セトリもフェス向きでなく、ノリやすい曲が少なかったのも問題だったかと。
実際、途中で帰っていく人も多かったです。
自分も終電の関係で「Bridges in the Sky」が終わったタイミングで離脱しました。
帰りの電車の中で、アンコールで「Pull Me Under」をやったと聞き死ぬほど後悔しましたが…。

総括


色々書きましたが、やっぱり久々のメタルフェスは楽しかったです。
それと、こんな状況なのにわざわざ日本まで来てくれたアクトにも感謝ですね。
また春にもあるみたいなので、そちらにも行きたいなと思っています。
次回こそは前日しっかり寝てから行きます…


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?