不動産業界人が中古マンションを購入する話

人生で最大の支出は「住宅購入」だと思います。高額な出費になるからこそ慎重に・注意深く購入したいものです。そして多くの人は住宅の購入=不動産投資という本質を理解していないと思われます。今回は不動産業界人である私が、中古マンションを購入するまでを記事にしました。少しでも皆さんの参考になれば幸いです。

目次

1.なぜ購入か? 
2.なぜ中古か?
3.なぜ今か?
4.どのように探したか?
5.今後の固定費、具体的な変化

それでは早速解説していきます!

1.なぜ購入か?

結論:立地・支出・願望

私は現在、政令指定都市の主要駅から一駅隣の駅徒歩7分、1LDKで妻と2人暮らしをしています。家賃は約10万円で、年間120万円の支出となります。将来子供が生まれることを考えると部屋が手狭であること、2LDKに引越す場合に駅近物件が少なく選択肢が限られること、賃貸物件に引越する場合、市内の相場から郊外でも家賃が8~10万円となり、2台目の車、駐車場が必要になるなど支出が増えること、そして単純に主要駅近、高層階、マインドが上がる家に住みたいという願望から購入を検討していました。

2.なぜ中古マンションか?

結論:新築は高い・希望立地・投資対効果

住宅を購入するときの選択肢を整理します。選択肢は注文住宅・建売住宅・中古住宅・新築マンション・中古マンションです。まず戸建てでない理由は、特にこの場所で定住するという気持ちが固まっていないことです。建売は基本的に間取りに難点が多く、隣家との距離が近く、買いたいと思える物件がありませんでした。中古住宅も流通数が少なく、旧耐震基準の古くて郊外の物件が多く選択肢から除外。注文住宅は魅力的ですが、先に記載した通り、場所が決まっていないのにお金をかける気になれないという考えがありました。そこでマンションですが、まず新築は割高です。当初5年の固定資産税減額と修繕積立金が段階積立方式を採用しており、最初の5年間の固定費はよいのですが、同時に新築から5年間の物件価格の下落も大きいという難点があります。また、新築マンションを建てるためにはまとまった用地が必要になりますが、政令指定都市の主要駅の近くとなると目ぼしい立地はすでに商業施設や既存マンションで埋まっており、なかなか好立地な物件とは巡り合えません。一方中古マンションは駅近エリアの好立地、割安、過去の賃貸履歴など情報が豊富、居住者属性の把握などが容易にできます。住宅購入=不動産投資という基本に立ち返ると現時点でのベストな選択が中古マンションの購入という結論になりました。

3.なぜ今か?

結論:買いたい時*が買い時・住宅ローン減税の改正

私は社会人になってから今までほとんど家賃を払ってきませんでした。それは会社都合による転勤で社宅を使っていたからです。しかし、今は地元に戻ってきたため、自費で10万円の家賃を払っています。実は中古マンション価格上昇傾向にあり、どちらかというと今は売り時です。しかしそれは買わない理由にはなりません。なぜなら市場の動向と自分たちの都合は関係がないからです。賃貸は住み替えが容易で、物件数が豊富であるというメリットがありますが、家賃は捨て金になります。であればよい物件が見つかれば早く購入するが方がいい。そしてここにきて住宅ローン減税の見直しが行われることになっております。見直し後の措置では数百万円の負担が発生しますので10年×20万円(課税業者からの購入時は最大40万円)=200万円の控除をとるという考え方です。

4.どのように探したか?

物件探しは物件情報サイトであるSUUMO・HOME‘s・アットホームや、健美家・楽待などの収益不動産サイト、さらには981.jpという不動産競売物件サイトも活用して物件情報を仕入れていました。また、ハザードマップも確認しています。以外に思われるかもしれませんが、土砂災害・水害などの災害情報は建物評価に織り込まれていることはほとんどありませんので注意が必要です。探す際の条件は、主要駅徒歩7分以内、築20年以内、50~80m2、2LDK~3LDK、駐車場有で調べていました。これは願望に加えて不動産投資の観点から資産価値が落ちにくいという面も配慮しています。

5.実際の購入物件

主要駅徒歩6分、築10年、75m2、2LDK、3650万円という物件を購入しました。購入に際して気づくことは多々ありましたが、まず初期費用の多さに驚きます。

契約時には物件価格の5%+仲介手数料などの諸費用+住宅ローン費用で物件価格の約8~10%程度が必要になります。

6.今後の固定費、具体的な変化

中古マンションの購入によって毎月の固定費がこのように変わりました。

以前:10万円・・・家賃

現在:13万円・・・住宅ローン+修繕積立金+管理費+駐車場

実際には火災保険料・固定資産税もかかりますので月間4万円程度の差があります。これは損なのでは?と思うかもしれませんが、最終的に売却すること=出口戦略まで考えると大して差はないというのが結論です。もちろんそれなりの金額で売れることが前提となりますが感情〈資産価値で選んでますのであまり心配もしていません。
また、依然との変化は下記の通りです。

■主要駅の隣駅徒歩7分 ⇒ 主要駅徒6歩分                 ■1LDK ⇒ 2LDK(ペット可)                    ■賃貸   ⇒ 中古マンション(区分所有)
■低層階  ⇒ 高層階  
■設備グレードアップ(キッチン、浴室、収納)
■日当り良好角部屋で全室2面採光
などなど

不動産賃貸仲介を10年以上やってきた私がどういう経緯で購入に至ったかを記載しました。書ききれないことも多々ありますが、少しでも皆様の参考になれば幸いです。

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