※この記事は2022年12月に開催された台北マラソンのフルマラソンに３ヶ月で初挑戦、5時間半以内に完走することを目指した記録です。
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ついにこの日が来た。人生初のフルマラソン。

昨晩は22時に布団に入ったが、2時に目が覚める。そのあとは高揚感と緊張感から眠ることができなかった。身体を休めるため横になっていたが、お腹も空き始め、3時半に起きて朝ごはんを食べることにした。
どん兵衛と餅を３つ、プチトマトを数個食べた。朝は炭水化物を取らなくてはならない。

朝5時に参加する仲間たちとの待ち合わせ場所に集合し、タクシーでスタート地点に向かう。5時半前には台北市政府に到着。驚いたことにすでにたくさんの参加者がスタート地点に来ていた。ここ数日は雨が続いていたが、今日は曇りだ。よかった。ただ、めちゃくちゃ寒い。

定刻の6時半に号砲が鳴った。スタートラインまではおしくらまんじゅう状態でなかなか進まない。スタートラインを越えるまで約6分かかった。

今日の目標は２つ。完走することと、歩かないこと。

スタート直後は気持ちの昂りや周りの参加者の影響でオーバーペースになりがちというのは、経験者のブログやYouTubeを見て頭に叩き込んでおいた。前半オーバーペースだと、後半失速というパターンになる。特にいわゆる30kmの壁、30kmを過ぎると途端に脚が動かなくなる、と聞いていた。これを避けるため、自分のペースである1キロ７分15秒を維持することだけを意識していた。仲間たちがどんどん先に走っていく中、焦る気持ちを抑えて、ペースを守る。

5キロ通過。体は軽い。調子はよさそう。いつもより息は切れていない。ゴールの瞬間をイメージトレーニングをしながら走った。

15キロ通過。予想通り足が少し張ってきた。でも痛くはない。

21キロ、折り返し地点。ちょうど坂道の上にある。まだまだいける、と自分に言い聞かせる。

30キロ通過。ここから身体に異変が出ることは覚悟している。それでもまだ身体は動いてくれそうだった。まだ1キロ7分で維持できている。

35キロ地点。向かい風もあり、いよいよ脚が重たくなってきた。脚が前にでない。少しペースが落ちる。それでもゴールまであと7キロ。気合いと根性でなんとかなる距離だ。前半の貯金もあるので、よほどのトラブルがない限り、脚を動かしていれば時間内にゴールできる目処が立ってきた。

38キロ地点。最後の足切りポイントも余裕を持って通過した。これで一安心。それでも脚はさらに痛くなっていた。1キロ8分。

41キロ地点。もう残り1キロだ。余力を残したくなかったので、最後の力を振り絞りラストスパートをした。周りの参加者はほぼ歩いていたので、ここで多分50人ぐらいの人を抜いた。爽快だった。

42.195キロ。最後は陸上競技場に入り、陸上トラックを少し走ってゴール！走り切った！
結果、ほぼ1キロ7分を維持できた。そして、一度も歩かないという目標も達成。特に一度も歩かないというのは自分の意思によるものなので達成できてめちゃくちゃうれしかった。

フルマラソンを完走してみると、大袈裟だが、なんだか見える景色が変わる気がする。中身は変わっていないんだが、おれはフルマラソン完走者だという意識が芽生えている。達成感、充実感、やると決めたことをやり遂げた自信。そんなところなんだろう。

同時に、やはり1人では達成できなかっただろうというのも感じた。
沿道にいる方々からの応援の声にはパワーをもらった。そして、一緒に参加した仲間たちだけでなく、一緒に走っている全ての参加者たちの存在も大きかった。特に会話をしたわけではないが、横で頑張っている姿を見ると、自分も頑張ろうと思えるし、途中で立ち止まっている人を見ると、応援したくなった。ともに同じゴールを目指す集団のエネルギーにもパワーをもらっていたのだろう。1人で走っていたらこうはいかない。

約3ヶ月前に迷いながら申し込んだフルマラソン。人生で一回はやりたかったフルマラソン。
申し込んでよかったー！

【台北マラソンフルマラソン結果】
　個人時間　5時間4分8秒
　大会時間　5時間9分59秒

全体を通じてほぼ1キロ7分で走り切ることができた！