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まさかのはじまり

まさか、自分が抑うつ症状を知る日が来るとは。

本当にある日寝耳に水みたいに陥って、戸惑った。

心理学を少し齧っていて、ストレスコーピングの卒論なんて書いた自分が。
(ほんと齧った程度で病気やカウンセリング系の勉強はしたことはなかったけど)

基本的に物事はポジティブに捉える方だったし、悩んでる暇があったら楽しいことから考えよう、なんて思うタイプの自分が。

うつ、だと……??

ある日いきなり涙腺がぶっ壊れ、全身の神経が鈍って、頭も体もうまく動かなくなるという、謎の感覚に陥った。

あ、これは、噂の抑うつ症状というやつだわ。

一瞬で悟ると同時に、驚きが一番に浮かんだ…はずなのだが、思考が鈍っていたせいでよく覚えていないのが本当。

とりあえず、その日休むための自習プリントを教室で用意しながら、止まらない涙に冷静な思考は笑っていた。

なんだこりゃ!うつってこんなんなの!?

学校に入った瞬間、どんどん身体にのしかかってくる重みに、あー不登校の子どもたちはこういう感覚を味わってるのかと、初めて知る。

くそ。えらいじゃねえか。
先生はとてもじゃねえが、たえられねえ。

即刻に根を上げて、職場に「休みます」宣言した。

早めに休めば回復も早いのでは?
1ヶ月くらいでいけるのでは?
と甘く見ていた自分に、2ヶ月経って私は思う。

そんな簡単なもんじゃなかったぜよ…

大体3〜6ヶ月、かかるとネット知識。もっとかかるかもしれないし、再発は大体半数とネット知識。

うむ。なるほどこれはかなり厄介だぞ。

上司と折り合いが悪すぎたのが、わかりやすいきっかけだったから、そこについて気持ちの整理がついたら良くなるんじゃないかと思ったけど、そういうわけでもないらしく。些細な事案で、症状はぶり返す。

思考のコントロールは、そこまで苦手な方ではないので、自責はしないし、いまさら他人に気を遣わない、NOは言えるし、だらだらするのは得意。

さっさと回復するだろうと予測してた相変わらずのポジティブ思考。

なのに。
たかがスーパー行くのに、なぜか緊張感がすごい。

なんだ、お前。あの店はスーパーぞ。ホーンテッドマンションでもなんでもないぞ。

いつもは楽しく食事できてた先輩とのランチの約束が重荷になって眠れなくなったり。

なーぜーだー。あんな優しい菩薩のような先生の何が…え。先生じゃない?場所?あ、場所が遠すぎて、運転の体力持つかが不安だったの?!なにそれ?!

まるで、自分の中に子どもの自分がいて、小さなことで不安になったり泣きたくなったりするから、そのご機嫌を伺っているような感覚。

え、これもだめ?
あ、これはいいんだ。
ああ、これはだめなのね。

特別支援の教室で、子どもたちにやってたことを自分に対してやってる。

うつは脳の疲労からくる。

そうか…、ストレスは人に話せば軽減するから大丈夫ーと。甘く考えていたけど。

ここ最近は仕事が本当に楽しすぎて、余計な仕事もどんどん自分から手を出した。
学校中かけまわり、子どものため、先生のため、保護者のため。どんどん良くなってくるのが楽しくて。子どもを笑顔にしたくて。それができるのが嬉しくて。

自分の脳回路が無限に機能するものではないと、わかってなかった。

小さなきっかけでショート。

動けなくなって、中途半端にみんな投げ出した。これは、予想外。怖いなあ。うつ。

自責はしないと決めている。

私は失敗した。確かにバカだった。
自分の脳のキャパがわかっていなかったのだ。

でも過去のことは仕方ないこと。
私はこの状態にならないと、たぶん止まらなかった。止まれなかった。こうなるまで絶対気づけなかった。無理だった。
自分の性格と特性と、周りの環境と、色んな要素が組み合わさって、いまここ、だから。
すべて、仕方がない。

いいのだよ。それで。人は失敗から学ぶ。


だけどな。


うつ、めんどい!!!

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