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「ウエスト・サイド・ストーリー」観ました

「ウエスト・サイド・ストーリー」観ました。「ウエスト・サイド物語」のリメイク。よりダイナミックな演出だけど、オリジナル版の“肝(きも)”は、そのままです。
“肝”とは、不良ファンタジーの最高峰ってこと。「かっこよさ」の金字塔。
不良たちに残忍さがなく基本的に仲間思い。一触即発の若いエネルギーが迫ってきて息を飲む。ヒリヒリした鼓動が感じられて、心が持っていかれます。
オリジナル版は、10代の頃TVで鑑賞(1970年代は一般家庭にビデオは普及していません)しました。それまで見たことのなかったかっこよさが、衝撃的だったな。指をパチンパチンと慣らしながらストリートを歩くクールな姿。指を鳴らす練習した人、きっと多いはず。
全世界の人を夢心地にさせてくれた映画。両手を逆八の字に高く上げ右に倒れそうな姿勢で左足を高く上げる男性3人のポーズ…といえば、誰もが「ウエスト・サイド物語」とわかるかと。
さて、今回のスピルバーグ版。
ストーリーはすでにお馴染み…そういう意味では歌舞伎やオペラと同じ。観客は演出や演技を楽しむのです。そして、「ウエスト・サイド・ストーリー」への一番の期待は、オリジナル版より高度になってること間違いなしのダンス、ダンス、ダンス。
素晴らしかった~大満足! 群舞の迫力が圧巻です。女性陣がハイヒールでパワフルに踊り…足大丈夫?と心配…。鮮やかなスカートが翻り美しかった。
ダンスシーンの中でも、ひときわ「アメリカ」と「マンボ」の楽曲場面にわくわくします。その部分何度もリピートして観たい。
「アメリカ」の歌詞を知ったのは最近のことです。今までちっとも意味を知らなかったけど、この物語の核心的な歌でもあったんですね。それにしても、サウンドのかっこよさよ…何十年経ってもまったく色褪せない。
オリジナル版は、シャーク団のリーダー、ジョージ・チャキリス(俳優名)が素敵で大人気。ルックスと雰囲気が日本人好みでもあったような。今回はジェット団のリーダー、リフが目を引きました。家族の愛情に乏しく不良仲間だけが心の依り処…切ない…いきがった姿にキュンとします。
一人ひとりどんなに熱い魂で生きていても、命を落とすときはあっけない。銃やナイフで簡単に終わりになる…そのことが、この映画が一番伝えたかったことではないかと、私には感じられました。  

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