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「常識をくつがえすアイデアのつくり方」Kindle本を出版しました

Kindle本を出版しました。
『常識をくつがえすアイデアのつくり方-逆常識シンキング』

逆常識シンキングは、逆常識からアイデアを考える思考法です。逆常識とは、現在の常識をひっくり返してにしたものです。多くの人が当たり前と思っていることを、ひっくり返してにしたものが逆常識です。

(※ 逆常識シンキングは、逆設定法をベースにした思考法です)

逆常識シンキングでは「顧客の常識→逆常識→アイデア→実現手段」という流れで、常識をくつがえすアイデアとその実現手段をつくります。システマティック(体系的)な方法で、ひらめきや勘に頼ることなくアイデアづくりを行うことができます。

※Kindle Unlimited 会員の方は、追加料金なし(¥0)で読み放題です。

常識をくつがえすアイデア

常識をくつがえすアイデアは、創造的破壊のアイデアともいえます。創造的破壊とは、新しいものを創造するために古いものを壊すことです。単に破壊するのではなく、新しいものをつくるために古いものを壊します。

そのような創造的破壊のアイデアとなる常識をくつがえすアイデアをつくることができれば、今までなかった斬新なアイデア、画期的なアイデアになります。

何に使える?

逆常識シンキングは、仕事の課題勉強のテーマでのアイデアづくりに使えます。

仕事の課題や、勉強のテーマに関するさまざまな常識を見つけて、それらの常識をくつがえすアイデアを考えると、きっとワクワクすると思います。

逆常識シンキングでは、体系的にアイデアを考える、つまりきちんとした手順(4ステップ)でアイデアを考えます。そのためアイデア発想の経験が少ない方でも、確実にアイデアづくりを行うことができます。

使い方は?

逆常識シンキングは、次の4ステップで構成されています。

  • ステップ1.顧客の常識を探す

  • ステップ2.逆常識をつくる

  • ステップ3.アイデアを考える

  • ステップ4.実現手段を考える

4ステップを1つ1つ進めることで、多くの常識を見つけ、それらの逆常識をヒントにして、さまざまなアイデアをつくることができます。

最後にそれらのアイデアの中から優れたアイデアを選び、その実現手段を考えます。

使い方の解説は?

Kindle本では逆常識シンキングの4ステップを、課題を使って実践的に解説しています。

また4ステップそれぞれのセクションで、次の手順コツを解説しています。

  • ステップ1:顧客の常識を探すための手順

  • ステップ2:逆常識を上手くつくるための3つのコツ

  • ステップ3:優れたアイデアを考えるための6つのコツ

  • ステップ4:実現手段を考えるための5つのコツ

上記の手順やコツを使って、各ステップのアウトプットを出す方法を、具体的に解説しています。

4ステップの概要

逆常識シンキング4ステップの概要を示します。
・ステップ1.顧客の常識を探す
・ステップ2.逆常識をつくる
・ステップ3.アイデアを考える
・ステップ4.実現手段を考える

ステップ1.顧客の常識を探す

成果を出すためには準備が大切です。ステップ1では優れたアイデアをつくるための準備として、多くの常識を探します。

逆常識シンキングでは「常識→逆常識→アイデア」という流れでアイデアをつくります。そのため、見つけられる常識の数が多いほど、得られるアイデアの数多くなります。そしてアイデアの数が多いほど、アイデアの質の向上につながります。

しかし闇雲やみくもに探しても、多くの常識は見つかりません。同じところを何度も探したり、逆に見落としてしまうこともあるからです。

ステップ1では、常識をくつがえしたいもの(製品、サービス)のシステムモデルを作成して見える化します。見える化することで、具体的に常識を探しやすくなります。

また多くの常識を探すために、さまざまな切り口を用意しました。それらの切り口をキーワードにして、インターネット検索を行います。そうすることで、より多くの常識を探すことができます。思わぬ常識を見つけられることもあります。

ステップ2.逆常識をつくる

ステップ2では逆常識をつくります。ステップ1で見つけた常識を、ひっくり返して逆にすることで逆常識をつくります。逆常識を上手くつくれば優れたアイデアにつながります。そのため、ステップ2では、逆常識を上手くつくるための3つのコツを使って逆常識をつくります。

逆常識をつくることは、創造的破壊の作業です。新しいアイデアをつくるために、現在の常識をひっくり返していきます。「もしこんなことが実現できればスゴイことになる」といった感じで楽しみながら逆常識をつくっていきます。

逆常識づくりでは反実仮想という思考法を使います。事実に反することを想定し、仮に想像する方法です。「もし〇〇なら、◎◎だろう」というように考えます。

反実仮想を使うことで、さまざまな制約を(一旦)忘れて自由に想像力を働かせることができます。想像力を働かせると、いろいろな気づきが得られます。それらを【気づきメモ】に保存しておけば、次のステップ3で優れたアイデアをつくるための助けになります。

想像力は創造力につながります。その点については、次の「ステップ3.アイデアを考える」で具体的に説明します。

ステップ3.アイデアを考える

ステップ3では、逆常識をヒントにしてアイデアを考えます。でも、何かをヒントにしてアイデアを考えることに難しさを感じる場合もあるでしょう。そこには、思考の飛躍が要求されるからです。

ここでの思考の飛躍とは、例えば「何かを見て(突然)すごいアイデアを思いついた」といった状態のことです。いわゆる、ひらめいたといわれる状態です。

ひらめくことは素晴らしいことですが、誰にでもできるわけではありません。ステップ3では、ひらめきや勘、直観に頼ることなく、思考の飛躍をせずにアイデアづくりを行うことができます。

逆常識をヒントにしてアイデアを考える場合、普通は「逆常識→思考の飛躍→アイデア」の形で思考の飛躍が生じます。この思考の飛躍を、前のステップ2の【気づきメモ】を使うことで「逆常識→気づき→アイデア」の形で埋めることができます。

ステップ2では、想像力を働かせることで、いろいろな気づきが得られました。ステップ3で、それらの気づきがアイデアの創造につながります。つまり「ステップ2→ステップ3」の流れにより、想像力を創造力につなげることができるわけです。

ステップ3では、上記の流れでスムーズにアイデアづくりができます。そのため「逆常識からアイデアをひねり出す」といった感じではなく「淡々と着実にアイデアづくりを行っている」感じがすると思います。

そのアイデアを優れたアイデアにするためのコツがあります。ステップ3では、優れたアイデアにするための6つのコツを使ってアイデアを考えます。そしてアイデアの「効用/ベネフィット」も考えます。

ステップ4.実現手段を考える

どんなに優れたアイデアでも、実現できなければ意味がありません。アイデアを、アイデアのままで終わらせないためには、実現手段を考えることが必要です。

ステップ4では、ステップ3でつくったアイデアの中から優れたアイデアを選び、その実現手段を考えます。優れたアイデアを選ぶ時には、次のような選択基準を使います。

次の(a)と(b)の両方を満たしていること
(a)アイデアの内容が画期的(それまでに見られない、常識をくつがえしている)である
(b)アイデアの「効用/ベネフィット」が顧客にとって魅力的である

アイデアの内容が画期的であるだけでは不十分です。アイデアの「効用/ベネフィット」が魅力的でなければ顧客に受け入れてもらうことはできません。上記の(a)と(b)の両方を満たしていることが必要です。

ステップ4では上記の選択基準を通して、優れたアイデアを選びます。そして選んだアイデアに対して、実現手段を考えるための5つのコツを使って実現手段を考えます。

ステップシート

アイデアづくりをシステマティック(体系的)に進めるためには、各ステップのアウトプットを表にまとめておくと便利です。コンサルティングや研修では、表計算ソフトを使ってアウトプットの表を作成しています。

そのようなアウトプットの表を、ステップシートと呼んでいます。ステップシートには、図01に示す項目があります。

図01.ステップシートの項目

ステップシートには、各ステップでのアウトプットの項目左側から順に並んでいます。逆常識シンキングでは、ステップシートに各ステップでのアウトプットを記入しながら、ステップを進めていきます。

ステップシートを使った「逆常識シンキング」の流れ

図02を使って、ステップシートを使った「逆常識シンキング」の流れを解説します。

図02.ステップシート(逆常識シンキング)

まずステップ1では、顧客の常識を探すための手順に沿って顧客の常識を探します。そして見つけた「顧客の常識」をステップシートに記入します。「顧客の常識」のところに「1→2→3→…」と縦方向に記入していきます。「顧客の常識」の数が目標数に達すれば、次のステップ2に進みます。

ステップ2では、ステップ1で記入した「顧客の常識」をひっくり返して、逆常識をつくります。そこでは、逆常識を上手くつくるための3つのコツを使います。そしてつくった逆常識を、元の「顧客の常識」の右側に記入します。

逆常識をつくる時に気づきが得られることがあります。その場合は、逆常識の右側の気づきメモのところに記入します。全ての「顧客の常識」に対して逆常識ができれば、次のステップ3に進みます。

ステップ3では、ステップ2で記入した逆常識をヒントにしてアイデアを考えます。そこでは、優れたアイデアを考えるための6つのコツを使います。また、アイデアを考える時には気づきメモが助けになります。

考えたアイデアを、ヒントにした逆常識と同じ行に記入します。さらにアイデアの「効用/ベネフィット」も考えます。全ての逆常識に対してアイデアができれば、ステップ3は終了です。

上記のように「ステップ1→ステップ2→ステップ3」と進めることで、確実に多くのアイデアをつくることができます。そして多くのアイデアをつくっていく中で、頭が整理されてきて、優れたアイデアにつながっていきます。

またアイデア数が多くなれば、それぞれを比較することで優れたアイデアを選び出すことができます。

最後のステップ4では、ステップシートの中から選択基準を通して優れたアイデアを選びます。そして選んだアイデアの実現手段を、実現手段を考えるための5つのコツを使って考えます。

このように逆常識シンキングでは、ステップシートを使ってシステマティックに進めることで、確実にアウトプットを出していきます。

ステップシートの記入例

図03にステップシートの記入例を示します。

図03.ステップシートの記入例

新たな常識をつくり出す

かつては「毎日会社に行く」「決まった時刻に出勤する」というのが常識でした。それをひっくり返して逆常識にすると「毎日は会社に行かない」「決まった時刻には出勤しない」となります。もし当時にそんなことをすれば、非常識と言われたでしょう。

「毎日会社に行く」「決まった時刻に出勤する」ことが勤勉さの常識と思われていた時代には、とても受け入れらなかったと思います。

しかし、時代と共に常識は変化します。それまでの常識を打ち破って、フレックスタイム制が導入されました。決められた総労働時間の範囲内で、始業や終業の時間を労働者が自由に決められる制度です。

通勤ラッシュを避けられる、自分に合ったワークスタイルにできるなどの効用があり、労働の質の向上にもつながりました。その結果、導入する会社も増えてきました。かつて非常識と言われたことが、常識へと変化してきました。

非常識とは「常識から外れていること」です。でも、そこから新たな常識が生まれます。

非常識を極端に外して、逆にしたものが逆常識です。その逆常識から生まれるアイデアは、それまでなかった斬新なアイデア画期的なアイデアにつながります。それらのアイデアが新しい常識をつくり出してくれるでしょう。

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