「初めて」の投票から

今回の選挙は初めて期日前投票に行ってきたので、今日はのんびり。

家から投票所まで、直線距離は短いのに、実際往くとなるとやたら回り道で遠い場所にあるので、期日前投票のほうが行くのが楽という状態だった。
今日は暑いし、熱中症にかかったばかりの状態では往くのも辛いので、期日前に行っておいて良かったと思う。

正直、小学校の暑い体育館で待つより、区役所の廊下で待つ方が体は楽。
特に、夏。

今回は投票率どうなるだろう。
若い子にも行って欲しいと思うけど、ただ「行け」と呼び掛けるネットの声にも「なんだかな」と思う自分もいる。
行って欲しいけどね。

24歳になったけど、なんだかんだ何度も選挙には行ったなぁ、と思う。
今のところ、20歳になってからあった選挙には全部行っている。周り見てると割りと稀な部類に入るらしい。かなしい。

今回、初めて期日前投票に行ったけど、同時に初めて出口調査にも出くわした。

これが例の、と思って、せっかくだし一度、と引き受けてみようかと立ち止まる。
しかし、のちのち後悔する羽目になった。

もちろん調査であるゆえ、多少の個人情報開示は仕方ない。
あまり、楽しい気分ではないけど。
でも、問題はそこじゃなくて、出口調査員のおじさんの対応だった。

なんというか、合間合間に無駄話挟んできて、個人情報とか、どういう仕事してるの、とか、ニヤニヤと詮索するような聞き方されて、イラッとして結局投票先などの回答は一切せずに撤退してきた。

多分若く見えたのだろうし(ゲーセンでは中学生に間違えられるし)、まぁおじさんからみたら24歳もガキでしょうけども。
でも、あれは新手のセクハラなのでは、と思わなくもない。

ただ、これでもう二度と出口調査に足は止めないと決心した。

この「初めて」の経験が良いものだったか悪いものだったか、は今後の行動決定に少なからず影響を及ぼすものだなぁ、と良く思う。

例えば、今回の選挙から選挙権が18歳以上に変わったけれど、進学や就職、上京をしてきた人たちが、現住所の居住期間が3ヶ月に満たず投票出来なかったり、それだけならともかく、転居の際に前住所からの転居届け出して、新しい転居先に住み始めたはいいけども住民票を移してから3ヶ月経っていなくて、日本中のどこでも投票が出来ない自体になっているようなことがある。

それが、初めての選挙になってしまったらどうなのだろう。

前者の場合、前住居の自治体から取り寄せるなり、前自治体でなら投票が出来るとのこと。
でも、そこまでする人はどれくらいるのだろう。そもそも、その制度を知っているのだろうか。
特に、今回の選挙が初めての人は。

今の世の中、若者の意見は反映されにくい。

投票率が高いのはご老人方々だし、ご老人方のほうが人口多いし、候補者たちはそちらにおもねる。
当たり前だろう。それが戦略だ。
それはもう、現実として仕方がない。

その上で、いつかはその状態も崩れるし(人間はいつまでも生きてないし)、今だって、若者の意見が無視できないぐらいの投票の割合が見せられれば、候補者も無視できないよね。
勝つための戦略のなかに、その層も組み込むしかないものね……?

でも、正直、今はほぼ反映されない覚悟で、投票には行くけど「いつか……いつか……今度こそ……」みたいなある種の諦観があるよね……

この「行ってもなかなか反映されない選挙」に「せっかく行ったのに投票出来なかった」思い出が加わったら、その人はこの先をどう思うんだろう。
投票出来なかったけど、今回投票したかった人(党)が、思わしい結果でなかったらどう思うんだろう。

この先「今回"こそ"」って思うだろうか。
それとも、「今回"も"いいや」って思うだろうか。

今回、転居の問題で投票出来なかった人、しなかった人もいるだろう。
制度の融通のきかなさに「もう今回はいいや」って思った人もいるだろうし、それは責められない。

私、そういう状態になったら「じゃあいいや」ってなる。確実に。申し訳ないけど。

結構日常を生きてくのにいっぱいいっぱいだし、特に転居などで生活ががらりと変わった人たちは「取り寄せよう」とか「じゃあ帰省しよう」とはなかなかならないんじゃないのかな?

どんなことも「初めて」は大事な体験だと思う。

今回、本当は行くつもりだったけど、投票に行けなかった人も、行かなかった人も、その人たちのためにもこの先同じことが起こらないよう、次の「初めて」の人たちのために、変えられることを変えたり、その状況になったときの対策がきちんと出来ているといいな、と思います。

今回それが表沙汰になっただけでも、投票出来なかった人たちが選挙にいった意味はあったと思う。
また次も、ご老人を主軸に見据えた戦略を崩して行く布石を、たとえそのときの票が無力であっても、行ってみて欲しいと思います。

私も最初の選挙はぶっちゃけなんとなくで行ったけど、いざ台の前で名前の一覧みてもさっぱりワケわからなくて「これアカン」って思って、次から調べて選挙に行くようになったもん。
あの、ずらりと並んだ名前を前にして「なに書けばいいのか感」は異常……
ちゃんとしよう。

行けばどこを「ちゃんと」すればいいのか分かるから。

いいんだよ。こんなんで。
いや、良くないけど。

今考えると全然良くないけど、「初めて」行った選挙がそのザマで、後から自分なりにちゃんと投票にいけるようになったからこれはこれで良かった。
行かなきゃ分からなかったから。

まぁ、そのあと調べて自分なりに考えた投票の結果が大体惨敗なんですけどね。
ま、これも一歩になるかもしれないし、諦めつつ諦め悪く行くけどね。

この「諦め」が当たり前になって「もういいや」にならないうちに状況が変わると嬉しいな、と思いますが。

なので、今回初めての選挙行けなかった(行かなかった)人も、初めてじゃないけど行けなかった(行かなかった)人も、こんなしょうもないゆとり世代の人間も無い頭で考えて行ってるから、もうちょっと気軽に行ってみましょうよ。

なんか変わるかもだし。

そんでもって、まだ学生で「選挙なんか分からない……だって学校でも教えてもらってない」という方いませんか?
大丈夫、私も習った記憶ありません。無いから初選挙が上記の状態です。
行けば何が足りないかは分かるから。嫌でも、ね。

白票だろうと、18歳19歳20歳の人が行って「選挙に行った、わたしたちは無関心じゃない」という意思表示をすることが重要だと思う。

歴史的な1票とか色々大袈裟なこと言われるけど、結局のところこれって自分達の生きる世界の話しかしてないから。

  

もうすぐ、開票が始まりますね。

テレビの前で、おとなしく結果を待つとします。

2016/07/10 19:59 有里 馨

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