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幼馴染と一線超えた時の話

まぁ、まずはとりあえず概要を話そう

 自分が完全にしっかりとお付き合いしたのは大学時代の元カノと今の嫁さんだけです。が、営んだ人の数はちょっとだけ増えます。それが幼馴染だったりする。あぁ、幼馴染と結ばれたらそいつと結婚してフェアリーテイルエンディングになるって言うのは完全に空想の話です。そんなことにはならない(真顔)。
 いわゆる学校統廃合の煽りを受けて僕と幼馴染の家は校区の一番端にある隣り合いのマンションでした。僕のマンションのちょっと横に大通りがあってそこから向こうは隣の学校の校区。まぁ、隣町の学校は家から見えるくらいの距離にあるんですけどね、歩いたら子どもでも7-8分くらい、大人なら5-6分。自分の学校へは大人になった今でも30分は掛かる。そんな遠い学校に通ってるとなると当然ながら校区の端っこにいる僕と幼馴染は自然と登校と下校は一緒になる事が多くなるわけですね。
 下校時は何人もいても途中で1人また1人と減って最終的には2人になるわけです。小学校5年生くらいからは「付き合ってる」とまで言われてました。平成前期なのに同級生今思うとえらいマセてんな。実際はめちゃくちゃ会話量は多いお友達って段階でしたね。これが平成後期や令和ならオフィシャルに付き合ってたかもしれんけど、まだ携帯がやっとJ-フォンの頃ですよ。恋愛情報なんて1ミクロンも仕入れてないわけです、お互いに笑。
 で、お互いに地元の中学校が「ただでさえ柄の悪い地域の中でとっても柄が悪い学校ワースト〇位」に文部省(文部科学省の前ね)が指定してご指導に来るという有様で、お互いに別の6年一貫校に進学しました。お互いに「1億積まれても中高時代には返らない」宣言するくらいなので、あっちもヤバかったのは容易に想像がつきます。
 で、高校に上がるくらいまではたまーに会えば盛り上がるけど、基本年に4-5回会うかなーくらいの関係になってました。お互いに学校を生き抜くのが必死で
 向こうは可愛い恋愛はあったみたいですが、すぐに消滅したり、恋愛がバレたら別れるか辞めるか選べと言われるのが有名な学校なので中々発展しなかったようですね、恋愛する気すら起きない僕の母校とは少し方針が違いそうだ
 で、高校になって、ある冬の日に僕の携帯にメール(スマホのLINEなんかない時代)が入って会えんか?と。普段そんな事言う奴じゃないからなんかあったなと確信しつつイイよと返信したらですね、まぁ学校だの両親だのとのトラブルを数多抱えてそれで一杯になってて話を聞いてくれとのことでした。
 その日は夜中まで冬のクソが突くほど寒い公園で延々と夜中まで話を聞いたわけです。お警察に見つかってたら補導確定演出やな。で、その日はスッキリして帰ったんですけど、また数日したらメールが来ました。
 ちょっと限界だろうからと思い非日常で幼馴染の好きなBUMP OF CHICKENのライブに行ってスッキリさせようと思ってチケットを取り(今よりは数万倍チケット取りやすかった時代な気がする)迎えに行った時に幼馴染のお母さんから言われたのは

娘は大丈夫なんでしょうね?!

今、思うと当時の幼馴染のお母さんはメンタル的に不調な時期だったんだろうなと思いますが、小学校からの仲の自分まで「娘を奪う男」に見えてたんでしょうね。いろんな事を制限されてた幼馴染は正直参ってました。幼馴染の事は分かってるつもりだったので、

「あら、辛いわな。」

と、言うだけでしたが、意図は伝わってた気がします。その日もライブ終わって帰ってからメールが来ました。また、似た内容のメールでした。
 あの頃はそんな気の利いた事は言えてませんが、今になって整理すると「娘に変な虫がまとわりついてほしくない+私立6年一貫行かせたんだからしっかり勉強に集中してほしい親vsやりたい事をやらせて欲しい+とにかく話を聞いてくれよって娘」の典型例でした。
 要は超シンプルにコミュニケーション不足。親が意見をがーーーっと強く言い過ぎて、子どもが反感持ってしまって感情で返し、親も感情が爆発する。もはや理屈ではなく感情の激突。話せば話すだけ平行線になるどころか衝突を繰り返す状態ですね。
 僕は「学校に対して嫌悪感反抗心強すぎて親への反抗期がほぼなかった」人間なので、親との衝突はなかったので大人になった今なら幼馴染の家庭のストーリーや事情も察して大体分かりますが、あの頃は全く分かってなかったのでとにかく幼馴染の味方になってました。親より圧倒的なヘイトの対象があると反抗の方向性が変わるので家族的には円満になりますね(爽)
 しかも、そのタイミングで幼馴染はまぁまぁ仲良かった意中の人にも結構酷く学校でフラれたらしく、家庭内も居場所がない、学校にも辛い思いがめちゃくちゃある、意中の人にはフラれるともうメンタル崩壊の三倍満が重なってしまっていたそうです(後日、聞いた話)。
 そんな時にまぁ、全部味方になる幼馴染が僕ってわけですよ。しかも、わざわざ空き部屋(当時のモデルルーム跡地の部屋で申請したら住人は誰でも使える部屋があった)を申請して夕方から夜中まで込み入った話を延々とするわけです、小学生からの付き合いのある気の置けない人間の男女同士がティーンエイジャー後期に。しかも、女側はメンタル崩壊の三倍満状態。

そしたら、1夜限りの過ちって起こるよね

不思議なもので

 本当に1夜限りの出来事で、その後も付き合う事もなく、普通に接し続けて20年くらいが経過しました。本当にあの時は色んなものが噛み合ったタイミングでそういう流れになったんですけど、不思議と「もう1回」ってこともなく後腐れも何もなく。自分の中でも幻の夜みたいな感じになっています。
 この時が自分にとっても初体験なんですが、どうも記憶が朧げというか、こう一般的に語られる初体験時の感動もなく、むしろ初体験な上にこの時にしか感じなかった感覚はありましたね。大学で出来た元カノと最初に営む時の記憶は実況出来そうなくらい記憶に強く残ってるのに←。
 いまだに幼馴染とは家族絡みの付き合いはあるんですけど、僕の嫁には流石に言えてません。向こうの旦那さんが知ってるのかどうかは知らん←。

タイミングと勢いと若さが伴うと時折事故は起こるものだ

 やっぱり、若い時の武器って勢いだと思うんですよ、怖いもの知らずというかリスクを考えたとしても視野が狭いから拾いきれてない可能性とかもたくさんあって実際はリスクの方が高い場面でも攻め込めたり。今のぼくじゃ絶対に出来ない事が言えたり出来たりするのが若い時の絶対的武器だと思います、それは幼馴染にも言える事でしょう。実際、今は親と仲が良いし。
 タイミングと勢いと若さが噛み合うと想像だにしない事が起こる。良い意味でも悪い意味でもあらゆる可能性が否定出来ない、それが噛み合うと時折事故が起こる。そういう事なんだと思います。
 でもね、今、2人ともあの頃に改めて戻って付き合いたいか?って聞かれたらね、多分Noなんですよ、少なくとも僕は。何故かって?あの頃に戻るとしたら学校生活も戻るわけでしょう。幼馴染はメンタル崩壊の三倍満の渦中に戻るわけでしょう。だから、あの1夜限りの事故は起こったとしてもそれを再び味わうチャンスはもう要らない笑、1億積まれても帰りたくない過去の中の綺麗な朧げな記憶の片隅に残してこのまま封印しようと思います。

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