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田尻 望 氏×井上和幸/キーエンスに学ぶ!高付加価値経営はこうして実現する【前編】

経営者JPが運営する志高き経営者・経営幹部・次世代リーダーが集う会員制プラットフォームKEIEISHA TERRACE


2023年11月16日(木)、経営者JP主催「経営者力診断」スペシャルトークライブ「キーエンスに学ぶ!高付加価値経営はこうして実現する」が開催されました。

今回ゲストにお迎えしたのは 、キーエンス出身で、「構造が成果を創る®」「最小の人の命の時間とコストで最大の付加価値を創出する」をコンセプトに、「価値構築経営の構造®」として圧倒的な成果を短期間かつ再現性をもって生むコンサルティングを提供している株式会社カクシン代表取締役CEOの田尻望氏です。

年商10億円~4,000億円規模の経営戦略コンサルティングなどを行い、2.5か月で月6000万、年7億円の利益改善といった企業を次々と輩出。著書『構造が成果を創る®~価値を構築するストラクチャリング思考と手法~』『付加価値のつくりかた』は、キーエンスの超絶な収益力、社員平均給与をもたらしている付加価値創出の仕組みを体型的に紹介したものとして注目・ベストセラーとなっています。そんな田尻さんに、どのようにしたら高付加価値経営を実現することができるのかについて明快に解き明かしていただきました。ライブの内容を編集してお届けします。

キーエンスに学ぶ!高付加価値経営はこうして実現する【前編】
キーエンスに学ぶ!高付加価値経営はこうして実現する【後編】

高付加価値経営を実現する付加価値のとらえ方

井上 最初に付加価値について、田尻さんなりの捉え方を教えていただきたいと思います。

田尻 付加価値(成果)はどこにあるのか。利益の出ない会社は過剰スペックに付加価値を見出します。「お客さまのニーズを超えて、より良い製品をもっともっと」ということです。しかし、これはムダです。日本製のパソコンやスマホに入っている初期アプリなどは、その典型ではないでしょうか。

そもそも価値とは何かというと、「お客さまが感じるもの」です。これが究極です。私たちが感じるのは価値ではなくて仮説であって、お客さまが感じるものが価値なんです。この真実から逃げてはいけません。「これは役に立つであろう」というのは仮説。お客さまが役に立ったという検証がなければ、役に立たないものをずっとつくり続けてしまいます。

それでは付加価値はどこにあるのか。原価にお客さまの期待が乗った「顕在ニーズ」をかなえるものです。この顕在ニーズを超えて、お客さまも気づいていないニーズの裏のニーズ、つまり「潜在ニーズ」ニーズをかなえたときに、それが高付加価値になります。顕在ニーズと潜在ニーズではお客さまに対して取れるアクションが違います。顕在ニーズは検索できるので比較ができます。だから、顕在ニーズをかなえるだけでは高付加価値化はできないし、価格訴求にも負けてしまいます。

キーエンスという会社が何を狙っているかというと潜在ニーズです。例えば、彼らは工場が相...

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