アメリカ南部•田舎の医療

CEOからつい先日,今後の方針について話しがあった。私は,現在アメリカ南部にある小さい病院で外科部門の再建を任されている為,週に一度定期にしている幹部会議の話し合いの中からだ。内容は,現在6人働いている内科の先生の内,一人の先生が辞めるか,パートタイムになることを聞いた。その先生の私事が理由だ。それにあたり,私はテッキリ新しい先生が来るのかと思っていたら,あまかった。

CEO:テレメディスンを考えている。しかも90%以上の確率でこの方針で考えてますと言われた。

一方通行的な会議だった。

私は今の病院に来たのは去年の10月。病院の評判が過去の10年間あまり良くない,どうにかしてくれないか?外科の手術に力を入れたい。そんな申し出を呑んでここにきた。3年間の契約を結び、覚悟を決めてこの場所にきたつもりだ。4ヶ月が経ち,やっと今の病院の状況に慣れてきたところで,この知らせ。鼻をくじかれた感が否めない。

テレメディスンとは小さなコンピュータモニターを通じてお医者さんが患者さんの診察をすること。CEO曰く,内科の患者さんの診察は,看護師がパソコンのモニターを引っ張って患者の部屋を回って毎日回診するというのが主な流れになる。

私:何だよそれ。が正直な意見で。私が患者であれば間違いなく嫌だ。直接医者に診察されない病院?そんなんありか?

一人の医者を雇うのよりかなりの低コストで内科の仕事を回す事ができるというのが見え見えで言葉が出なかった。自分はもちろん,内科の先生を雇う必要があると強く主張してきた。外科再建にはしっかりした内科が必須。

今週の木曜日にこのテレメディスングループとの話し合いがある。沢山の質問投げかけるつもりだ。

1番疑問に思うのは,実際,パソコンを通してface time 的に患者を診察する事はできるが,その患者の第一責任者の主治医としてテレメディスンの先生が患者を入院受け入れ/admitする事ができるのか?これは違法ではないのか?

今日は”病院=内科の先生がいる”という今までのやり方から”病院=モニター越しの内科の先生の回診”という新しい医療の形が導入されようとしている,というか導入せざるを得ない医療崩壊している感のあるアメリカの田舎医療の現場を記事にもしてみました。これがいいのか悪いのか,よくわかりませんが,また経過報告します。

最後にCEOに言われたのは,田舎の小さな病院にはなかなか先生達は来たがらない。

私は心の中でこう思ってました:安くコストを下げようとしているのが丸見え。俺が内科の先生を見つけて来ようか?必ずいい先生をリクルートしてくる自信があるよ。

と思いましたが,グッとこらえてその日の会議は終わりました。

内科の先生の直接回診のない病院は嫌ですよね?どう思います?コメントできたらお願いします。

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