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お役所仕事ってやつは……

今回はトークスキルではなく、お役所仕事についての独り言です。

以前、公共事業のコールセンターにいたことがあります。SVが何人もいるような大きなセンターです。役所そのものではありませんが、私たちに委託しているのは地方公務員と呼ばれる人たちなので、まぁ、役所に近いと思ってもよいのではないでしょうか。

そこではクライアントによってマニュアルが用意されているのですが、そのマニュアルが曲者でして、おいそれと変えられないのです。いかに分かりづらかろうと、運用上問題があろうと、実情と乖離しようと、マニュアルの一部を変えるにもクライアント内で決裁を通さなければなりません。そして一部の変更のためには稟議にも上げてもらえません。そこで苦肉の策として「これはマニュアルではありません」という補足資料を作って運用をしていました。

とにかく誰もがなんとかして責任を負わないように苦心していて、あるときオペレーターの対応がクレームに発展し、その担当SVが「いえいえ、そんな指導は一切行っておりません」とオペレーター一人の責任にしているのを聞いて、怒りが収まらないほど腹が立ちました。普通でしたら、「わたくしどもの指導が行き届きませんでした。」とオペレーターを守るべきところです。(もちろん、担当SVが指導上の責任を認めれば、クライアントからその責任を問われる可能性があるので致し方ないのです)
そんな状況でしたので到底私にはその職場は務まらず、早々に別の部署に異動となりましたW


休憩コーナー
ミニチュア・クリエーター 工房てると様より頂戴したミニチュア花器は、何を挿すかだけでなく、どこに置くかによっても雰囲気が変わります。

こんなことを思い出したのは、先日の受講生から「トークスクリプトが与えられてその通りに読むように研修を受けたが、実際の電話では到底それでは話にならない。先輩方はそれぞれ自分なりの言い回しを使っているが、先輩に聞いても、私のやり方が正しいわけじゃないから、と言って教えてもらえない。自分では良い言い回しを思いつかずにSVに相談しても、スクリプト通りに読んでくださいとしか言ってもらえない。頑張って自分なりに工夫しても良いとも悪いとも言ってもらえず不安である」との話を聞いたからです。

その方に、「自分なりの言い方をしている人を、SVは叱りますか?」と尋ねると、叱ることもなく放置だとの返事。そこで、与えられたスクリプトよりは話しやすいであろう言い方をお伝えし、ロープレで練習しました。​​​

ホントに、お役所ってとこは……。
いや、もちろん詳しい業務内容は伺っていませんので、どことは存じませんよ、念のため。

それでは、また。


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