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余計な一言(新潮新書) / 齋藤孝 (著)

 もう8年の前の本だが、唐突に読了。タイトルの通り「余計な一言」とはどういうものか分析してまとめられた書籍だ。

 最近はSNSのやり取りなどでも、これは余計な一言だなと思うようなものが散見され、そういう具体的な例を思い起こしながら読むことができてわかりやすい。参考になった。

 例えば、余計な一言を言いがちなケースとして「自己顕示欲が強すぎる」なんていうのがある。自分の言いたいことを最優先して、これを言ったら相手がどう思うかなんてお構いなしのパターンだ。

 それから、「本音はいつも必要ではない」なんというのも挙げられている。自分が正しいから、言いたいからと言って本音をそのまま相手にぶつけることはとかくトラブルのもとだ。

 他にも「土足で(他人に)踏み入る人」の話や、ネットで一言多くなる人の例など、わかりすぎる例が盛りだくさんで、自分にとっても勉強になる内容だった。あれ? これって、なんかどこかで聞いたような話だよね。まあ、いいか。

 最後は、余計な一言を言われたときや、放言してしまったときの対策もまとめられていて親切だ。「ディフェンス力を強化する」ことで、余計な一言を真に受けずにいられるメンタルを作ること。「リカバリーの技術」を高めることで余計な一言を言ってしまったときの修復ができるようになること。

 どれもこれもすごく参考になり、身につまされた。いや、ネットにいる誰かに読ませたほうがいい内容だったんじゃないの? そんなことを思ってしまう1冊だった。


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