花は美しい?

以前noteの中で、木についての記事を書いたことがある。
木は、僕らにとっては葉っぱの部分や枝の部分が主要な部位に見えるけれども、実際には地面に埋まっていて普段は目に見えない根っこの部分が、土壌中の様々な細菌などと相互作用しながら情報を密に交換している。これは人間でいう脳みそのような働きを根っこがしているように僕には思えて、木は実は頭を土に突っ込んで逆立ちしているようなものなのではないか、と書いたのだった。実際これはそこまで的外れでもないようで、少し前のNHK特番でダーウィンも同じことを言っていたことを知った。

植物関係でもう一つしばしば思うのが、花ってそんなに手放しで美しいって言えるかな?という疑問である。まあカラフルなのは確かだし、その色彩は豊かだともちろん僕も思う。思うが、あれが生殖のために虫とかを呼ぶために選択されてきた色だと思うと、なんとなく通常の文脈で言えば結構グロいのではないかと思う。生殖器であるめしべやなんかを包んだ場所に、それを媒介する昆虫類をおびきよせるために飾り立てているという感じだ。だからまあ、グロさと美しさが共存している、というのであれば話は分かるのだけれど。動物が可愛いとかいうのも同じようなもので、獣性みたいなものはキャラクターとかになるにつれて捨象されていき、結局全部可愛いということになってきている。ほんとに?可愛いと思うことで、相手を恐るるに足りないものだと思えて、安心できるというような心理でもあるのだろうか。

最初の木の話を含めて考えると、植物というのは脳みそである根っこを地面に突っ込んでいるのだから、人間で言えばそっちが上みたいなもんで、僕らのいる空気層は下の方。だから、僕らが花を見て喜んでいるのは植物のパンツの中を覗いて喜んでいるようなものなのかもしれない。中々である。人間の女性も花柄のワンピースなんか着ている人も多いけれど、これも花みたいなものなんだな。

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