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100円コーヒーに心を救われた

今年で社会人歴35年になります。この35年間、様々な出来事がありました。充実していた時期もありましたが、本当にしんどい時期も経験しました。

特にしんどかった時期は、前職で会社が突如外資系になり、上司がフランス人になった頃でした。仕事のやり方やスピードが大きく変わり、強い負荷が掛かっていました。平日は早朝や夜のテレビ会議等で疲弊し、休日も大好きなトレーニングをする気力が湧かず、休息に充てるような過ごし方が続きました。

しかしずっと家に籠っていても、休んだような休まないような感覚になり、ある時から散歩をすることにしました。距離はそれほど長くないはものの、外の空気を吸いながら歩くことで、なんとなく脳が緩む感覚があり、心地よかったことを覚えています。

その自前の散歩コースの終盤にはマクドナルドがあり、ちょうどその頃100円の'プレミアムローストコーヒー'が話題になっていました。今でこそコンビニでお馴染みの100円コーヒーですが、当時は画期的でした。ある日、ポケットから小銭を出してそれを購入してみました。

最初の一口で感じたのは、シンプルに「美味しい」

期待以上の味に驚き、これを100円で提供していることを有難く感じました。散歩で脳が緩んでいるところに、温かく美味しくコーヒーを注入すると、気分は一気に天国へと昇りました。

それ以降、散歩での100円コーヒーはお決まりの楽しみとなりました。仕事は相変わらず大変でしたが、この手軽で幸せな体験は、自分なりの息抜き方法として新しいレパートリーとなりました。

リラックス方法は人それぞれですが、日常生活の中でちょっとしたことや体験で癒され、気分転換できると、生活がより充実してくるのではないでしょうか。日常の中に小さな幸せを見つけることが、人生をより豊かにする一習慣になるかもしれません。

(終わり)

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