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幼い頃の友達へのプレゼント

幼稚園から小学校へ上がると、新しい友達に出会えます。友達の数も多くなり、行動範囲や視野も広くなります。それでも見えているのは子供ながらの小さくて大きな世界。
記憶が曖昧ですが、国語の授業でリスの冒険のような物語を読んでいました。当時の授業は45分間ほどだったと思いますが、授業中、その物語に没頭しすぎ、登場人物であるリスをノートに書き写していました。しかも、男の子っぽい発想ですが、剣、盾、兜、鎧などを装備させていました。自分なりに「最強」の装備です。自分が一番いいと思うもの、理想だと思うものを絵にしたためたんですね。
ある日、友達から何かいいことをされたお返しだと思うのですが、その友人にお礼をということで、自分なりに一番良い絵を描いて、その友達の家までわざわざ私に行った覚えがあります。小学生ですから、歩いて行ける距離です。5分〜10分の距離を徒歩で歩いて行ったわけです。たぶん、その時の気持ちは、渡したくて仕方がなかったんだと思います。今すぐに、最高の絵を、もっていてもらいたいと。友情の印だと。自分の中では今でも記憶にあるくらいですから、私にとってはとても大事な出来事の一つなんだと思います。
しばらく前ですが、子供向けの講座を開催しました。講座の中では絵を書くことよりも、絵を描く前の体験を重視しているので、基本的には私がここへ行ったら何か面白いことがありそうだなというところへ行って、一緒にその場所を歩いて探求するということをしています。外から見たら、アート講座には見えないと思いますが、何かをする時の着想を得る機会だと捉えています。1時間半ほどの講座でしたが、後日、参加者の子どもたちから、その時の体験を描いた絵をいただくことがあります。「楽しかった。楽しかった。また、遊びたい」という気持ちが伝わる絵だったり、お母さんからそういった感想をいただきます。
絵をあげるのも、絵をもらうのも、とても気分のいいものですね。絵の交換で成り立つ地域社会の実現も見てみたい!
参考にですが、アメリカ留学中に出会ったMel Chinさんの「Fundred Project」を思い出します。ご興味がある方はリンク先を見てください。

次回は、「小学生の頃に遠足で行った美術館」について、noteします。




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