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多すぎる選択肢は人を不幸せにする?~エッセンシャル思考とポジティブ心理学~

ずっと前に気になって買ったけど例のごとく積ん読になってしまっていた「エッセンシャル思考」。

夫の方が先に読み、「絶対読んだ方が良いよ」と言われたので手に取ってみると・・・これ、ポジティブ心理学&コーチングの話だったのね!!と、急に親近感。
(正確には、ベースの考え方の一部にポジティブ心理学が入っている。P54に出てくるマーティン・セリグマンはポジティブ心理学の創設者と言われる人だし、P89に書かれているスタンフォード大学dスクールの「人生を本質からデザインする」授業は、ポジティブ心理学もベースに作られた講義。)

色んなものが繋がってる感覚があるので、まとまらないかもしれないけど、エッセンシャル思考、ポジティブ心理学、そしてコーチングに共通する要素を書いてみることにします。

選択肢を減らす

エッセンシャル思考では、本質的なものだけを選び取るために、先ずは選択肢を絞るということが提唱されています。
先に挙げたDesign Your Lifeの講義でも、「人は、選択肢が多過ぎると選べなくなるor選んだ後の満足度が下がる」ということが述べられています。
沢山のものの中から好きな物を選んだら満足度は上がりそうなものだけれど、実態としては逆に、選択肢が多いからこそ、まだ迷いもある中で選択してしまい、事後、「あー、やっぱりあっちが良かったかなー、こっちが良かったかなー」なんて悩んだりして、満足度・幸福度が下がるということのようです。
うーん。なんだか納得。
物やサービスに溢れていて選択肢が多過ぎる今の時代だからこそ、決断をする前に先ずは選択肢を絞り込むことが大事なんですね。


自己決定

エッセンシャル思考は冒頭、「自分で優先順位を決めなければ、他人のいいなりになってしまう。」という、結構強烈な表現で始まっています。

人は、狩猟採集時代には仲間とのつながりが生死を分ける鍵だったため、人に嫌われることを本能的に恐れ、ついお願いごとを引き受けてしまったり、他人の評価を気にしてしまうのだそうです。

しかし、他人の基準ばかりで行動をしていると疲弊するし、パフォーマンスも高まらない。だからこそ、自分の選択基準を明確にした上で、断るべきものは断固として上手に断り、線引きをしっかりすることが重要だということです。

ポジティブ心理学的にも、生き延びるための生存脳(≒左脳)よりも、クリエイティビティやパフォーマンスを高めるポジティブ脳(≒右脳)を働かせた方が幸福度が増すと言われていますし、「自己決定」は幸福度を決定づける重要な要素の一つとも言われています。

そのように自分軸を明確にして自分の人生の手綱を握っていくためにも、コーチングは大変有効な手段の一つなんですね。

遊び心

エッセンシャル思考の中で大事だとされているものの中で、意外だったけどなるほど!だったのが、「遊び」。

「遊び」はそれ自体を目的とした行動(=本質的)で、遊びは脳の柔軟性と順応性を高め、創造的にしてくれたり、好奇心を刺激し、未知のものを知りたいという意欲を強くしてくれるそうです。

コーチングの中でも、「遊び心」というメタスキル(コーチの在り方・雰囲気作り)がとても重要だったりするのですが、それってただクライアントさんをリラックスさせるとか頭を柔らかくするとかだけでなくて、エッセンシャルなんだなー、と理解できて、改めて遊び心を大切にしていこうと思ったのでした。


その他にも、「傾聴」とか「今ここ」とか「マインドフルネス」など、ポジティブ心理学やコーチングに通ずる概念が沢山あって、読みながらずーっと「そうそう、そうだよねー。」と深くうなずくのでした。

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