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「当たり前」の有り難さ

2022/09/26 @ギンレイホール 晴れ
掲載は観賞順。

ギンレイ・シネパスポート、有効期限最終日に観た2本。

ギンレイホールはビルの老朽化にともない立ち退き。最終日は、11月27日
その後の、移転先はまだ不明ですが、応援と再開の期待をこめて更新しようかと、電話で確認するも、
「移転先が未定なので、、、」
と、”閉館までに観られる本数とパスポート代と通常料金との比較で購入された方がよいと思います”的な誠実なお返事が。

昭和49年から神楽坂のお隣、軽子坂に佇む名画座、ギンレイホール。
あたり前の風景がまた一つ変わる、のでしょうか。

モガディッシュ

「平和に生きる」のは当たり前じゃなかったのか! 度 ★★★★★

1991年に実際に起きた、ソマリア(アフリカ)内戦中の首都モガディッシュからの南北朝鮮外交官とその家族たちの脱出劇。

ここでスポットがメインで当たっているのは、脱出する側の人々(南北朝鮮外交官と家族)。

ですが、私の網膜により焼き付いたのは、現地の人々の様子。

銃を持つ反乱軍の子どもたち
礼拝の時間だけは銃をおいて平伏する兵士たち。
平然と賄賂を要求し、私利私欲のために権力を行使するのが当然な警察官

「情報」として知っていたものでも、ビジュアルで表現されると衝撃が違うのですね。
内戦という、圧倒的な物理的危険にさらされている国の状態がリアルに迫ってきて、ヒリヒリと辛かった。
そのくらい、現地の俳優陣の優秀さ、映画の作り込みのリアルさがすごいです。

ちなみに、ソマリアは韓国政府から「渡航禁止国」に指定されている国。
撮影は、同じアフリカのモロッコで行われています。

「モロッコの撮影インフラはすばらしく、現在もハリウッドでもっとも愛用される撮影地の一つ」(概略)

「モガディッシュ」パンフレットより

へえ〜、そうなんだ、な映画界知識。

メインテーマは、敵対関係にある南北朝鮮の人々が、公私それぞれの立場や感情の狭間、生死の狭間で、いかに連帯・協力し合い生き残ったか。
(日々伝わる”情報”ではなく)生身で接した敵の姿に何を感じたか。
つまり、いろんなものをとっぱらって、
シンプルに人として生き残る道を模索したら見えてきたもの、
みたいな辺りでしょうか。

「生き残る」ということが、
私があたり前に「是」ととられえているものと、
内戦が起きている国の人々が感じているものとでは、
その重さ(軽さ)と価値が違うんじゃないか。

笑いながら銃で人を脅す子どもたちと、
来世を思って今生の戦地で礼拝する兵士を観ながら、
そんなことを感じました。


オフィサー・アンド・スパイ

見分けるのが大変だった…度 ★★★★★

くだらない感想でスミマセン(と先に謝っておきます)。

主人公と主人公の教え子の見分けが、、、初めは、つかなかった私です。
ともに中肉中背で軍服着てひげはやしてたら、わかりづらいわー。

あと、この映画の予告編のナレーターさんの口調が、なんというか別ジャンルを私には想起され(私だけ?)、違うと知りつつもしかしたらコミカル要素も入った映画かとちらっとよぎりましたが、終始一貫してシリアス、まったく笑いの要素はありませんでした。

さらに、ギンレイ・シネパスポート、最終作品にして、初めて、お腹の事情により中座するハプニングがあった作品(超どうでもいいですね)。
5分ほど退席しましたが、話はつながったので重大なキーとなる場面はみすごさなかったと信じたいです。

と、いろいろな(程度の低い)困難と闘いつつ、無事観賞。

国家組織の改ざんと隠蔽(その陰にある差別なども)を扱った作品ですが、
その基本構造は、
会社の不祥事の隠蔽とか、
大人の体面を保つための子どもへの嘘とか、
そんなものと同じことなのね、という印象です。

「嘘をつくのは仕方ない。嫌なことを隠すのは反射だから。
でも、嘘をつき続けるのは大変。隠すための新たな嘘をつき続けなきゃいけない労力たるや。
そして、たいていの嘘はバレる。コスパ悪すぎ。
だから、早めに撤回して真実を話し、ことを正して治めるように」

という、息子たちに伝えてきて、自分自身にも言い聞かせていることを、改めて思い巡らせてます。

ホント、嘘は面倒くさい。 
要注意。


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