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2016.2.21「かおりはことば」

梅の花をいただいたこの日
「梅の花を描く?」との質問に
「はい」の返事(反応)はなく
さまざまな声がけとやりとりを続けていくうちに
「梅の‘かおり’を描きたい」という想いに辿り着いた。
長い入院を経た後、3か月ぶりに描いた作品。

筆談ができるようになってからは
使いたい色を文字でダイレクトに伝えられたが
それ以前は、この動画のようにその場で色見本を作り
何度も質問を重ね、色を選んでもらうという方法で行っていた。
この映像も、赤、オレンジ、黄、ブルー、パープル…の中から
色を選ぶというシーンから始まっている。

小林浩太朗が表現したい梅の‘かおり’の「色」に対して
介助者ひとりひとりが心を寄せ、ともに想像している様子がうかがえる。

YouTube概要欄から抜粋

この作品を描いた3ヶ月後に指談と出逢い
作品について自身の想いを言葉で表現している。

―――タイトルを教えて?
「かおりはことば」
だって僕は自分で動けないのに
香りは僕のところまで来てくれて
色んなことを教えてくれる。

―――どんなことを?
季節のこととか
あと お母さんの気持ちも教えるよ。

―――どんな気持ち?
悲しんでいるときは あんまし ないけど
すっぱい香り
それからなんかすっとする香りのときは
嬉しいとき

(2016.6.30 談)

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