エッセイ+短歌~ミツカンの場合〜
ミツカンが新たな試みを始めた。
その名も「凹んでない課」だ。
この記事面白そう!
というのが最初の印象だ。
以下、ミツカンサイトからの引用だ。
引用にあるようにご飯の力で凹んだ自分を活性化するというもの。
やはり面白い。
購買者の気持ちに寄り添いながら、実は商品を売るという企業としての戦略も兼ねている。
ぼくだよと声掛け君をほわぷかと浮かしあげる これを食べよう
君の声耳に届いてあたたかく 目に映るのは青い空だけ
といったところだろうか。
現に、「凹メシ」なるプロジェクトもある。
サイトによると「へこんだ気持ちにあたためる施策展開を予定しており、2022年冬は「へこんだときには鍋だ鍋」をキーワードに、へこんでいる方に鍋の力で寄り添い元気づける活動を行います。」とのこと。
そしてこの会社は引用したように、このプロジェクトを立ち上げるにあたり、お鍋を食べることで心理状態はどうなるのか?という検証もおこなっている。
ちなみに課は4人で構成されている。
きみのことあたためたくて ごとごとと 曇るめがねは愛の証で
ぬっくりとゆっくり浸る風呂のごと冷めないでよとぬくもりを抱く
更に詳しくは以下の通り。
成功ね、だって証明してるものお鍋導く雲の軽さを
君くれた赤いマフラーあたたかくスキップをする雪の上でも
この記事に出てくるオノマトペは短歌でも使えるが、手垢のついた言葉だろう。
歌を詠み始めるようになってから見る景色は歌につなげたくなり、こうしたオノマトペを見ても反応してしまう。
困った病であり、嬉しい病でもある。
そして私はオノマトペも好きだ。
アララギ派によれば、オノマトペ、体言止め、直喩はあまり好まれないと先日とある方にお聞きしたばかりだが、使いたいし好きだし、先生によれば違う考え方もあるとのこと。
連作では考えるべき事案ということを理解しつつ、単体では使ってしまおう。
我のこと拒む理由を聞けなくて落してみるわ愛の爆弾
降り注ぐ言葉のあられ受け取ってふるいにかけてダイヤ見つけた
では次に、この「凹む」という状態についてスポットをあててみよう
サイトで調べると次のようになっていた。
言葉とは面白い。物質も見た目も心情も状況もいっぺんに表せてしまうではないか。
逆に多くの意味があることで話者の言いたいことをくみ取らなくてはならないのだが。
何通りあるのだろうか言葉の意 君の心に迷子になった
君からの口から洩れる言葉ゆえゆっくり食んで味わいたくて
ところで、先日「何気に」論争(というまででもないが)をX上で友らとした。
この時見つけたサイトにはこう書いてあった。
問題となったのは推し活の圭くん(田中圭)の雑誌の話。
「AERAも何気に良かった」
この「何気に」という言葉。
私は副詞でとっていたため彼女にツッコミをいれたが、かみ合わない。
そこで前述した意味をコピペしたところ下の意味で使っていたと判明。
本当に言葉が多様な意味を持つが故に起こる事態だ。
多面的、鏡の迷路に入ったの出口はどこに?あなたがいない
万華鏡、変幻自在彩って覗き込んでる「これはお花ね」
ただしこれは言葉を並べて繋げて歌を詠む短歌においてとても重要なことだ。
私はまだ詠み始めてやっと3ヵ月程経つ「短歌見習い」だ。
「丁稚」にもなれていない。
その私が「連作」の講義を受講したから大変だ。
しかも通常はチャットを使い連作を生み出した方へ意見や感想を言い合う。
そしてZOOMでは歌会が行われるという。
次回初めての歌会がある。
元々私はやらかし系の、要は慎重さが足りず、意見を言うのも苦手だ。
なんなら打たれ弱い。
気にしいでもある。
そして早々にチャットではやらかした。
と、どうなることかと思ったが、今は楽しい。
先生(チャット上は「さん」と呼ばせていただいている)も時にアドバイスに熱がこもる時もあるが、それは私の歌がとんちんかんな方向を向いてしまったからであり、普段はとても優しい。
熱くなる君の言葉が矢となって我は鉾持ち立ち向かうだけ
結構燃える性格な私。
さて、話をミツカンにもどそう。
この課、この先どうなるのだろうか。
なにしろ4人で構成というのも面白い。
パッと見ふざけた名前だがその実、メンバーに取締役もいるのだから本気度もうかがえる。
この4人が今後どのようにして私たちをあたためてくれるのか。
凹むことが多いストレス社会においてとても魅力的にうつった。
四人から送られてきたラブレター なぜだか同じ文面ならぶ
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